コンプレックスの話なんて、書きながら泣いてしまいそう。2021年の私は今のところとても涙もろいので。
見た目や年齢のコンプレックス。コンプレックスはたくさんあるけれど…
見た目のことで言ったら天然パーマとか、可愛い服を着ようものなら(サンリオの)マロンクリームちゃん並みの肩幅でちょっと面白い感じになっちゃうこととか、あと単純にお腹がやばい。私のお腹誰にも見せられない。なのに今日も今日とて夜中にアルフォートを散々食べてしまう。
年齢なんて記号だよ!と言い聞かせつつも20代後半に差し掛かって、地元の高校時代の仲良しグループはついに私以外全員人妻になり、意識してないっていったら大嘘だよね。でも結婚したいわけじゃない、セックスなしで永遠に私の隣にいてくれる人がいたらいいのにな。
家の鍵はかけ忘れるし、部屋は人生で1番汚いし、人との連絡も億劫で後回しだし、コロナのせいで仕事はクビになり、滅多に恋ができなくてやっとできた好きな人にはこないだフラれた。
この数ヶ月の間に色々なことがあっていったん人生から抜け出したい気持ちでいっぱい。あれ?これはコンプレックスの話ではなく、ただの愚痴なような気もしてきた。
叶えたい夢がある。それでも私は今日も中途半端なまま1日を終えるのだろう
話を戻して。
今の私のコンプレックス、脚本が書けない。
映画学校で映画を勉強して、卒業後は美術とか小道具の会社で働きながら(クビになりましたが)自主映画を作ったりなどしている私は、いつか監督業でご飯を食べられるようになりたいと思っている。
へえすごいねえ夢がいっぱい!と幸い応援してくれる人たちが周りにはたくさんいるけど、私は常に不安である。もっとはちゃめちゃに向こう見ずな性格だったらよかったのかもしれないけど、石橋を中途半端に叩くタイプだから、未来の話はいつも怖い。
夢っていつまで追いかけていいのか。今の私はニート数秒前な上、脚本も書けない。
自分の身にやや悲しい出来事がぽいぽいと落っこちてくるというのに、何1ひとつ楽しいフィクションにできないなんて終わってる。
面白いこと言えないやつは喋るな、と思っていた中学生の頃の私が今の私を見たらどう思うだろうか。最高にダサくて泣けてくる。
私は今日もパソコンを立ち上げ、YouTubeで咀嚼音の動画を観たりして、書きかけの脚本たちを開いてはみるものの1行も続きを書けないまま、脚本コンペに挑戦すらしないまま、もう春が来ちゃうじゃない。
講師に言われた悔しくてたまらなかった言葉。当時の私には覚悟が足りなかった
「ヨシオカさんはなんていうか。粘りが足りないよね」と、映画学校の講師に言われたことがある。卒業制作の短編映画の編集に手こずっており、半ば投げ出しかけていたときのことだった。
全くもってその通りすぎて私は、ヘラヘラしていたけど内心悔しくてたまらなかったのを覚えてる。痛いところを突かれた。自分はちょっとはセンスのある人間なのではないかと思い上がってたところで、本当に恥ずかしかった。これは面白くならないかもしれないと感じた時に私は投げ出すことしかしてないのを、一瞬で見抜かれた。
思えばデザインの専門学校で卒業制作を作っていたときも、同じようなことを言われた。一度途中経過を先生に発表した次の週、私は急にすべてが気に入らなくなってゼロから作り直したことがあったのだ。
次の週全く違う制作物を持ってきた私に先生は、なんで先週のアイディアを煮詰めなかったんだ、前のやつの方が面白かった、と言った。アイディアをもっと大事にしなさい。自分の作ったものにもっとしがみつくことを憶えなさいと。才能があるわけではないんだからと。
人一倍時間をかけなきゃ、面白くなるまで煮詰めなきゃ、私はそれを面倒くさがって、学ぶことを怠って、何をクリエイター気取りで。所詮楽しく生きたいだけの私に、好きなことで粘ることも、ご飯を食べていく覚悟も何もできてなかったのだ。
あっさりリストラをされてしまった今、改めて「自分のコンプレックス」を考える
美術の会社に入り、テレビの部署に配属された2年後、任されることがようやく増えてきた矢先にコロナでの業績悪化、あっさりリストラ。美術系列の会社の紹介もいくつかあったのだけど、いつか映画監督になりたいと話していた私の上司は、「守れなくて悪かった。でもお前はここらで本気出せ」と私に言った。
お前ちゃんと脚本書いてんのか、と。ぎくりとした。全然書いてなかった。最近はいつにも増して何にも粘ってなかった。
毎日書け、なんて、毎日書いてない人になんで言われなきゃなんないんだ。そう思いつつも、でも絶対にその通りなのだ。毎日、書こう。無職になるのだから。
貯金もろくにないのに、私はもうすぐ無職になるのだから。せめて毎日脚本を書こう。遅くないはず。と、決めたのに。全然書けない。笑えるくらい。スランプ、というほど書いた経験がないのでこの言葉は相応しくない。パソコンを開いて、文字すら打てない。
ただただ、書けないただのもうすぐ無職の人。せめて面白いことを言いたい。せめて面白い脚本を書きたい。両親がいつか死んじゃう前に私の撮った映画を観て欲しい。
見た目のコンプレックスも恋愛のコンプレックスも内面のコンプレックスも人生のコンプレックスも、私は本当は全部映画にしてやりたいのだ。それができてない自分が何よりのコンプレックスだ。
最後に畳みかけるようにコンプレックスを連呼しました。無職、とりあえず税金を払ったりなんだりをがんばろう。またいつか私を見つけてください。