2021年2月13日。
忘れもしないバレンタイン前日。
私は大好きな彼氏に振られた。
振られる前日に、元彼とご飯を食べた。
6年も付き合い同棲した元彼。
別れたきっかけは、転職した私と何においてもタイミングが噛み合わなくなったからだ。
そんな元彼に恋愛感情は一切無かった。
23歳も歳の離れた元彼は、とにかくグルメで食の知識量が凄いのだ。
私はそんな元彼と、別れた後も二人でご飯を食べる事が辞められなかった。
彼氏は私をとても大事にしてくれた。本当に優しい人だった
彼氏とは上手くいっていた。
13歳も歳の離れた歳上の彼氏は、本当に真っ直ぐな男だ。
口癖は、真っ向からぶつかってきて。正直に何でも話して。俺も何でも正直に話すから。
まるで、少年漫画に出てくる主人公のような男だ。
そんな熱い男に心底惚れてしまい、アタックしたのが私だった。
彼氏とは、付き合って半年が経った。
半年の間に色々あった。私が生きてきた26年間で、一番濃い半年だった。
転職した仕事先で人間関係が上手く行かず、大好きなご飯やお酒が喉を通らなくなるぐらい人間不信になったとき。
売上ノルマのプレッシャーから、仕事が思うように上手く行かなくて、苦しんでいたとき。
仕事仲間とようやく心を通わせて、売上ノルマを余裕で超える事が出来た、努力が全て報われたとき。
全て隣には大好きな彼氏がいた。
彼氏は私をとても大事にしてくれた。
私が大好きなお菓子をいつも隠し持ち、同じ銘柄のタバコを吸ってたから常にストックを持ち歩いてくれて、会う時はスタバでお互いが大好きなフラペチーノを毎回用意してくれてて。
本当に優しい人だった。
バレンタインを迎えた朝には、彼はもうどこにも居なかった
だけど、そんな素敵な彼も私の元を去ってしまった。
元彼とご飯に行く私を、嫌だって。
でも俺には私を満足させてあげられる程食に詳しくないから、嫌だけど元彼とご飯に行っておいでって。
あの日もそう言ってたくせに、そうやって言ってたくせに。
元彼とご飯から帰ってきた私に、凄い形相で部屋に入ってきて開口一番に別れようって。
有無を言わせない口調で。
忘れもしない、バレンタイン前日。
彼が何を言っているのかその時は全く理解が出来なくて。
バレンタインを迎えた朝には、彼はもうどこにも居なくて。
残ったのは、彼にあげるはずだったチョコレートと虚無感に襲われた私だけ。
全部捨てるから、戻ってきてもう一度関係をやり直したい
ねぇ、彼よ、聞いて欲しい。
元彼との関係を捨て切れなかったこと。
貴方を沢山傷つけていたのに、ずっと見て見ぬフリをしていたこと。
とても反省して、とても後悔しているの。
全部捨てるから、戻ってきてもう一度関係をやり直したいよ。
遅いかもしれないけど、今なら分かるの。
自分が本当に必要としていた大切なモノ。
二人で寝てたベッドは広すぎて、この時期に一人で寝るのは凄く寒いよ。
ポッカリ空いた貴方の定位置と、何も感じなくなった私の心。
貴方に戻ってきてほしい。
私はこの感情をどうすれば良いのでしょうか。
ずっと待ってる。
私は二人で過ごしたこの部屋で、ずっと貴方を待っています。