むかしむかし、恋人にされた2つのことが、ここ1ヶ月どうしても頭から離れない。

それはとても些細なことで、こんなことで落ち込んでしまうのはちょっと変だと思う。でも、2つのことがとても苦しい。自分でもなぜかわからないから、この文章を通して、その理由を解き明かして、ついでに解決できたらいいなと思う。

苦しみを理解されないことは、「苦しみそのもの」より苦しい

1つ目は、3年前のこと。当時付き合って6ヶ月くらいだったが、なんとなく彼と私の関係がうまくいっていないような気がしていた。別れたほうがいいのかもしれないとすら、うっすら思っていた。

なぜそう思ったのか、いまでは忘れてしまった。私は彼に電話をかけ、モヤモヤしているということを伝えた。伝えたといっても、私のモヤモヤの正体は言葉として表せていなかった。

「なんかさ~、ちょっとあれじゃない?あんまり私たち今よくない気がする…んだけどさあ」
「何が?」
「何がって…言われても…困るんだけどさあ~」
そして、彼が最終的に「まとまってから、話してくれる?」と言った。

これが私の悲しかったポイント1つ目。もちろん彼の言うことは当たり前だ。その時すでに2時間くらい電話していたし、彼は真っ当で、決して乱暴でもなかった。でも、その瞬間私の目から涙がぶわーと溢れ出して、「うん、そうだよね、切るね」と言って電話を切った。

でも、苦しみを理解されないことは、苦しみそのものより苦しい。これ以来、あんまりぐちゃぐちゃのままの感情を共有できなくなっている気がする。「あ、いま私の話、まとまってないな」と思うと、口をつぐんでニコニコしてごまかしている。本当は、ぐちゃぐちゃでも、まとまってなくても、矛盾していても、いま私が感じていることを聞いて欲しい。

もちろん、私も相手に伝わる話し方を身につけたいと思っている。でも、「ぐちゃぐちゃでも大丈夫だよ」という約束をセーフティネットとして二人の間で持ちたいな。

私はすぐ相手に共感してしまうから、彼にも同じことを求めてしまう

2つ目は、6ヶ月くらい前のこと。これまた理由は忘れたのだが、なんとなく彼と私の関係がうまくいっていないような気がしていた(今度は別れた方がいいとは思っていなかった)。

その時、2人で小さなお風呂に浸かっていて、私は涙を流し始めてしまった。「大丈夫?」と彼が聞いてくれたが、ぽたぽたぽたぽた涙を流し続けていたら、彼が黙ってお風呂を出た。お湯の温度が低くなって、寒いから出たんだと思う。当然だ。私も涙を流しつつ「さむっ」と思っていたくらいだ。いい加減寒いなと思って、私もお風呂を上がったら、彼は携帯をいじっていた。これが私の悲しかったポイント。

いや、もちろん彼は悪くない。分かってる。分かってるけど悲しい。私はすぐ相手に共感する。相手が辛そうだと自分も本気で辛くなってくるし、相手が悲しそうだと悲しくなる。だからこそ、彼にも同じことを求めてしまうのだろう。

でも、彼はそういう人ではないのだ。そんなに強く共感するタイプの人間ではないので、私が泣いていたら心配はしてくれても、一緒に悲しくはならないのだ。彼に思いやりがないわけでも、意地悪なわけでもなく、ただ私とは違うのだ。

相手と私は、感じ方も考え方も違う人間だということを忘れないようにしたいな。

心にあるモヤモヤを「言語化」することで、少し楽になった気がする

ここまで一通り、2つのことについて言語化した結果、心が落ち着いた。言語化することが私にとっては薬になるみたいだ。

もちろんこれからもまた、同じことで悩む日がくるだろうし、また別のことで悶々とした気持ちになることもあるだろう。でも、その度に、また書けばいい。