私は四半世紀もの間、誰とも付き合ったことがなかった。
そんな私にはじめて彼氏ができて、気が付いたことがある。
人生には、ひとりでは決して埋めることのできない穴があることに。
パートナーを探す理由は、人生で自分の味方をしてくれる人を探すため
薬剤師を目指していた私は、資格があれば結婚なんてしなくてもひとりで生きていけると思っていた。
薬学部に進学し6年間学び、晴れて国家試験に合格して薬剤師になれたけど、今はそうは思えない。
とてもじゃないけど、ひとりで生きていけそうにないことに気が付いた。
先日、婚活を始めた学生時代の友人と話していて、記憶に残った言葉がある。
私たちがパートナーを探す理由は、「人生において、自分の味方をしてくれる人を探すため」なのではないかと。
今までの人生で、どんな時も私たちの味方をしてくれたのは両親だった。
しかし、その両親は私たちより早くこの世からいなくなってしまう。
そうなった時に、互いを支え合えるようなパートナーを探すことこそが、真の目的なのではないかと。
ひとりで生きていけると思っていたけど、現実はそううまくいかない
人生とは、完成しないパズルのようなものだと思う。
完成したと思ったら、別の穴があることに気付くのだ。
歳を重ねていくごとに、ピースの数も増えていくが、パズルの穴も増えていく。
そしてある時、ひとりでは埋められない穴があることに気づく。
埋められない穴にひとりで向き合うことは、ひどい孤独を感じる。
そんな時に、一緒になって考えてくれる人、損得なしで自分の味方になってくれる人が必要だと思うのだ。
冒頭で述べた通り、私は四半世紀もの間、誰とも付き合ったことがなかった。
正直、ひとりで生きていけると思っていた。
しかし、現実はそうはうまくいかなかった。
卒業後、夢と希望を抱いて就職した会社で体を壊しかけ、私はわずか半年足らずで転職する羽目になった。
転職するかどうか相談していたのが、大学時代からずっとお世話になっている先輩だった。
その先輩には、自分の胸の内をすんなり話すことができた。
一緒になって、パズルを解いてくれようとしてくれた。
ピースをありかを教えてくれたり、時にはピースになってくれた。
大学卒業後も変わらずに、私の味方でいてくれた。
転職というパズルを完成させた後、先輩は私にとってはじめての彼氏となった。
誰かの人生のパズルを、一緒解いてあげられるような人間になりたい
パートナーは、異性である必要も、恋人である必要も、結婚相手である必要もないと思う。
だけど私は、もし結婚するとしたら、人生というパズルを一緒に解いてくれるような人がいいと思うのだ。
私とは違う視点でパズルを見てくれて、ピースのありかを教えてくれたり、時にはピースになってくれたりして欲しいのだ。
そして私もまた、その人のパズルを見て、一緒になって考えたり、時にはピースになったりしたいのだ。
まだまだ私のパズルの穴は増え続けている。
埋められない穴を見て、苦しむ夜もこれから数え切れないほどたくさんあると思う。
ひとりで何とかしなければと、もがけばもがくほど泥沼にはまりこんでしまうと思う。
でも、そんな時に「私には味方がいる」と思えれば、乗り越えていける気がするのだ。
人生とはパズルのようなもの。
パートナーとは、パズルを一緒に解いてくれる味方。
恋愛とか結婚とか、いまいちピンときていない私だけれど、これだけは言える。
人生には、ひとりでは埋められない穴があると。
助けてもらってばかりの私だけれど、誰かの人生のパズルを一緒になって解いてあげられるような、そんな人間になりたい。