私がすぐに思い浮かんだ『あの子』。
昔ながらの親友でもない。
同じ部活動だった仲間でもない。
この世で一番嫌いな『あの子』だ。

彼女の第一印象は「少し合わなそう」。直感は当たっていた

彼女とは、高校1年生の入学時に出会った。
「少し合わなさそう」という第一印象。私の直感はほぼ当たることが多いのだが、予想は的中。
好きな趣味が同じではあったが、波長が合わないことが増えてきた。
でも、私は苦手意識は持つのは失礼だと思って明るく普通に接していたが、『あの子』はそうではなかった。

グループの皆で遊ぼう!となっても、前日になって「ごめん。予定が入って難しい」と断られることがあった。
実は、彼女が手をまわしていて、私抜きで遊んでいたことが発覚(これも直感が冴えているのか、「だろうな」と思っていた)。
私抜きで撮ったプリクラを携帯(当時はガラケー)に貼って、私に見せつけるようなことを2回以上はされた。性格が悪いということより、やることお子様だなと今でも思う……。
「コイツ……」と思ったし、離れたいなと即座に思ったが、大学生と違い、女子高校生はグループでの行動が多いという厄介な習性のせいで、我慢をした。
(女子が多い学校のために下手に動けなかったのもある)

嫌がらせにより暗黒生活へ。「笑える日がくる」と言い聞かせる毎日

学年が上がっても彼女とまた同じクラスになって、げんなりしたがもう彼女と関わることはないだろうと思っていたが、私が嫌いなのをわかっているのに同じグループに入ってきた。
またしても彼女の嫌がらせによって、そのグループからも追い出され暗黒の高校生活を送ることとなった。
『あの子』の二度にわたる嫌がらせを相談しても先生達は対応もなく、人間不信になりかけた。
何よりも心から「笑う」ことができなくなった。
好きだから入部した部活も、練習に参加することができなくなった。
起きて学校に行って授業を受けて帰るという機械的な生活だった。

「いつか心から笑える日がくる」と毎日自分に言い聞かせ、大好きなアーティストの曲を聴きながら通学することで自分を奮い立たせた。
こんなことで学校に行かなくなることは彼女の思い通りだと思ったし、笑えなくなっても話しかけられたら元気でいようと決めていた。
そう自分に言い聞かせてテンションを上げてきたことで、精神を強く保っていられた。

一生かけても許すことはないけど、ある意味感謝している

社会人になった今でも「精神強いね」と言われるのは、彼女のおかげと言っても過言ではない。
『あの子』のことは、一生をかけても許すことはないけど、ある意味感謝している。

また、被害者意識はやめようと思ったのも『あの子』のお陰だ。
人間関係が悪くなったのはお互い様なのに、自分が被害者だ!と友人にも喚き、卒業文集にまで「とても辛いことがあったけど」と書いていて最後まで言動には呆れたが、こんな人にはなりたくないと思った。

高校卒業をしてしばらくは当時を思い出して急に涙がでたり、落ち込んだりした時もあたけど、生きていくのに必要な「精神」を強くできた。
そんな大事なことを教えてくれてありがとう。

もう二度と会いたくないし会わないだろうけど、ありがとう。