父が思っているよりモテない私。職場結婚を両親から望まれている

父に実は伝えたいこと。
父が思っているより私はモテないよ。
年も年だし、娘の結婚相手のハードルをあげないでおくれ。
父の理想と私の現実はかけ離れているよ。
申し訳なくて言いづらくて言えなかったけれど。

私は地方の中では名の通る有名な会社に勤めている。
同期も100人以上、会社全体では5000人以上のいわゆる大企業だ。

現在の会社に受かった時は父だけでなく、家族・親戚一同で喜ばれ、将来安泰とまで言われた。
もちろん大企業だからこそ安泰だと考えるのも分かるが、そこにはもう一つの理由が隠されていたのだ。
そう、「結婚相手」だ。

同じ部署に良い先輩はいないのか、同期に良い人はいないのかと週一回は言われる始末。
もちろんいない訳ではないが、そういった人は既に結婚をしているか彼女がいる。
優良企業の彼を離すわけもなくしっかり捕まえている彼女が大多数である。

彼の存在を伝えても「会社に良い人はいないのか」と言ってくる父

そもそも、たとえ出会いがあったとしても私はモテない。
そこを父親は見えていない。
可愛い娘だからこそ思いたくない・思わないのは分かるが、美人ではない、スタイルも良いわけではない、そして面白キャラの私がモテるわけがない。
需要過多の男性陣がモテない私を選ぶわけがない。

そんな日々が続いて5年が経った。
将来が恐ろしくて若いうちから婚活にいそしんだ私は彼氏ができた。
その人との結婚を考えているので、顔合わせこそはしていないが良い相手がいることは伝えている。
しかし、回数こそ減ったが、月に1回は未だに「会社に良い人はいないのか」と言ってくる。

すごく素敵な彼なのに認めてくれない様で、いつも悲しい気持ちになる。
そんなに理想の人はいないぞ、いたとしても私と合わないぞ、と心の中でいつも思う。
昔の人特有の考えなのだろうか、大企業の人と結婚して安定した生活が幸せだと。

父親がそう思っていることは言わなくても伝わってくる。
もちろんその考えが間違っているとは思わない。
だが、私の幸せはそこだけにはない。

娘を思っての発言と分かっていても…「父よ、諦めてくれ」

娘の将来を心配するあまりにその様な発言しているはずなので、父親が悪いとは思わない。しかし私はもう良い大人。
理想を追い求められる年齢は過ぎているし、現在の彼との生活で私は十分幸せだ。

だから父よ、もう夢と理想を追いかけられる年齢は私も父も終わったんだ。
良い会社に勤めたのに、全然モテなくてごめんね。
お金持ちの良い人捕まえられなくてごめんね。
でも私は私の人生に悔いは無いよ。

面白キャラにならなければ良かったかなあ、とも思うけど、この口が達者な面白キャラはお父さん譲りだよ。
そのおかげで友達がたくさんできたよ。

そのおかげで期待したのかなあ、ごめんね。ほんとにみんなただの友達なんだ。
はっきり言えば良かったね、ごめんね。
でも娘の将来を期待しているお父さんにモテないほんとの私の現実を突きつけるのは心苦しかったんだ。

他の人よりもお父さんのこと好きな娘だからこそ、そこは分かっていて欲しい。

そんな私から。
最後に申し訳ないとは思いながらも私の将来について一言言わせて欲しい。

父よ、諦めてくれ。