初開催の「大貫家運営会議」は前向きな結論に。議事録を見返しながら胸が熱くなった
助産師で性教育youtuberのシオリーヌさんは、今春に看護師のつくしさんとご結婚。 「ジェンダーイコーリティな関係を目指しています!」と話す二人ならではの向き合い方をそれぞれの視点で綴ります。
助産師で性教育youtuberのシオリーヌさんは、今春に看護師のつくしさんとご結婚。 「ジェンダーイコーリティな関係を目指しています!」と話す二人ならではの向き合い方をそれぞれの視点で綴ります。
みなさんこんにちは。どさんこつくしです。
北海道ではまだ雪が降る日もある時期なのに、関東では夏日に届きそうな日がちらほら出てきて、グワングワンにメンタルを振り回されています。
もうすぐ移住して丸2年ですが、こっちの気温に慣れるにはもう少し時間が掛かりそう。
そんなこんなで詩織と同じ苗字になってから1年ほどが経ちました。
中高生の頃は「世界が変わって見えるかもしれない…!」と考えることもあった”結婚”という行為ですが、今日までを振り返ってみると大きな変化はほとんどありません。
共同生活の延長線上に「結婚」というライフイベントが一瞬でヒューンと通り過ぎていったタイミングはあったものの、見える景色にも日々の暮らしにも劇的な違いは見られず、ただただ「変わらずに2人の生活が続いていってるなあ」というのが最近の率直な感想です。
詩織と暮らし始めてから一番感じているのは、「言葉にして伝えることがいかに大切か」ということ。
何か伝えたい時、余裕が無い時、仲直りしたい時、将来のことを考えている時、どんな時でも素早くスムーズに問題を解決するにはコミュニケーションが大切だということを日々実感しています。
「当たり前じゃん」と思われるかもしれないけれど、気持ちがフラットでない時に建設的な話し合いを行うのって結構難しくありませんか?
さて、そんな二人の生活で起きた出来事を振り返って次年度にも活かせたらという考えのもと、1年経った節目のタイミングで大貫家運営会議を行う運びとなりました。
きっかけは昨年秋に投稿した下記のようなツイート。
仕事と家庭運営の大きな違いは良くも悪くも「評価」がされにくい所にあると思う。
— どさんこ つくし🐮 (@DosankoTsukushi) October 24, 2020
頑張っても家庭運営力の上昇は目に見えないし、反対にサボってもすぐに破綻する訳でもない。
ただ、年単位で見ると確実に上がり下がりはある。
昨年転職してから、少しずつ出来る業務の範囲が広がってきた頃、「齟齬なく仕事を行うにはメンバーとの認識の擦り合わせが大事だな」と感じるタイミングがあったのですが、同時に「それって家庭運営も一緒じゃない?」という考えがムクムクと湧いてきたのです。
仕事だと自分の行動によって成果が出せたり出せなかったりするとそれに伴う評価が下されるけど、家庭内では頑張っても頑張らなくても評価をする機会が無い。
それは例えばパートナーに対する「ありがとう」の言語化であったり、家事を相手に押し付け気味な状況だったり、二人の約束を守らなかった回数だったり。
こういった行動は”家庭運営力”へ確実に影響しているはずなのに、評価がされにくい。
そこで家庭内の振り返りと今後のビジョンを共有する機会を作ると良いのではないかという話になり、毎年結婚記念日に運営会議をやってみることになりました。
会議当日は普段の話し合いとは違う雰囲気でやりたかったので、屋外席のあるスタバでやろうと詩織を誘って、いざ会議スタート。
カテゴリを5種類(パートナーシップ・家事・仕事・経済・健康)に分けてABCの3段階で評価することに決め、自分の考える評価を「せーの」で言い合いました。
お互いの評価には意外とバラツキが有ったのですが、「どうしてその評価にしたのか」を聞いてみると、自分では思い付いていなかった出来事が評価軸になっていたりして、とても面白かったです(自分が引け目に感じているカテゴリでは相手より低い評価を下してしまいがちだったなと後から反省した)。
「来年も一緒により良い家庭運営をしていくために」という気持ちを前提に、1年間を通して感じていることを意見し合うのは、まさに「二人の価値観が擦り合わせられてる」感じがして、家庭内のコミュニケーションが活性化されていると実感できる瞬間でした。
評価の具体的な内容については出すのを控えますが、総合的には「1年目にしては結構頑張ってこれたのでは?」という結論になり、「来年度もより良い家庭運営のために頑張っていこうぜ」と、1年間を振り返ってのコメントをお互いに書き合って閉会しました。
もし「家庭でやってみようかな」と思う方が居たら、評価表に内容をどこまで残すかは先に決めておいた方が良いかもしれません。
というのも、僕は割と細かくお互いの発言まで残しておきたいタイプだったのですが、妻は“まとめ”として要点を絞って残しておくのが良いという考えだったので、どこまで書き残すかは初めに時間を取って話し合いました。
どちらの方が良いという話ではありませんが、「2人(全員)が納得して会議を進めていける」というのはとても大事なポイントだと思います。
ちなみにこれから毎年評価を行なっていくに当たって、評価表専用のファイルを用意したのですが、そのファイルを将来子供と見返せたらすごく楽しそうだし、出席者欄に子どもの名前が増えていくのかな、なんて思ったらジーンと来ました。
しかも大きくなってきたら持ち回りで書記をやったりなんかしたりしてね……想像しただけでイマジナリー我が子の成長を感じて既にちょっと泣きそう。
今回の話はその評価表を見返しながら書いていたのですが、内容を印刷しただけのその紙が二人の家庭運営力を可視化した結晶のようで、用もないのに何度も見返してしまっています。これから5枚10枚と数が増えていくのがとっても楽しみ。
それほど僕にとっては充実した時間でした。やってみて本当に良かったです。
以上、「結婚して1年経ったので運営会議をやってみたよ」の回でした。
今年もよろしくね、妻。
“性の話をもっと気軽にオープンに"をテーマに、 性にまつわる様々な情報を発信する助産師の性教育YouTuberシオリーヌ。 身体の仕組み、感情や欲求との向き合い方、大切な人との付き合い方、自立について… 学校でも、社会に出ても誰からも教わることができない「性」にまつわるあらゆる問いに、 真剣に向き合い、具体的な知識を伝えるための一冊です。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
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