私にとってメイクは自分と向き合う手段だ。
あなたは何の為にメイクをする?どんな時にメイクをする?どんなメイクが好き?

毎日がっつりメイクをする人もいれば、すっぴんで過ごす人もいる。
最近では女性だけではなく、男性もメイクをする時代。見渡せば色んな人がいる。SNSを見ればメイク道具や手順を調べられて、変身の全貌を知ることができる。
輝いている人が輝き方をSNSで公開してくれるってありがたい話だよね。

メイクは朝のルーティン。私は仕事もプライベートもメイクをする

私は仕事もプライベートもメイクをする。「家から一歩も出ない」って決め込んでいる時を除いて。
先に言っておくが、私はナルシストではないし、逐一メイクの崩れを気にするようなマメな女でもない。自分のテンションを上げるためだけにメイクをする。

いつからか朝のルーティンに組み込まれているメイクの時間。考えてみると、鏡で自分の顔をまじまじと見るのってメイクをする時だけ。

肌が荒れてるなぁ。目が浮腫んでいるなぁ。ほっぺに何だか良く分からない跡があるなぁ。
鏡の中から別にどうでもいい情報が入ってきて、その情報から無意識のうちに考え始める。

肌が荒れてるのは最近暴飲暴食したからだ。今日は胃に優しいものを食べよう。
そう言えば昨日喧嘩した時に大泣きしたっけ。後で謝ろうかな。
どんな寝方したらこんな跡つくの?やっぱりうつ伏せが良くないの?

そんな事を考えながら、メイク中に聴く音楽を選ぶ。今日はどんな気分だろう。
テンポの速い明るい曲?しっとりバラード?贅沢にどっちも聴いちゃおうかな。

メイクの時間は、自分の気持ちに寄り添い自分と向き合う大切な時間

芋づる式に明らかになる自分の気持ちに寄り添いながら、メイク道具を手に取る。
日焼け止めはきちんと塗らないとね。強気な印象でいく?柔らかい印象でいく?
赤いリップが好きだけど今日の服には合わないなぁ。
私のメイクは1つ1つ自分に問いかけないと完成しない。

問いかけが終わったら、完成された顔を見て、1つ1つ納得していく。
アイシャドウのグラデーション上手くいったなぁ。アイラインも綺麗に跳ね上がってる。眉毛の角度なんて最高にいい。
「私は天才かもしれない」って自分を褒める。納得できるメイクが完成し、満足げな私が鏡に写る。
これが朝のルーティンに組み込まれているメイクの時間。くだらないと思った?

でも、私にとっては自分と向き合う大切な時間。自分の顔の変化に気付けるのも、メイク中に聴く音楽に迷っているのも、どの印象のメイクに仕上げようか考えるのも、その時の自分に向き合ってみないと答えが出ないと思うんだよね。

メイクは、果たして偽りなのか。私はメイクのおかげで自分を好きでらいれる

デートの日は時間をかけて丁寧にメイクしたいし、気分が乗らない日はスピーディーに最低限のメイクでいい。逆に気分を上げるために濃い目のメイクにしてもいいかもしれない。
魔法の仮面と言ったらいいのかな。「本当の自分を隠したいから」ではなく、「本当の自分を表現する為」に私は仮面を被る。

すっぴんだけが本物の自分と言ってしまえば、メイクなんて偽りの自分と言われるだろう。
確かに、「別人」や「整形級」と呼ばれるメイク術があるが、それが偽りの自分と言われるのは何だかしっくりこない。

自分の気持ちに寄り添って完成したメイクは、果たして偽りなのか。可愛く見られたいという気持ちのどこが偽りなんだろう。少なくとも私は、魔法の仮面のおかげで毎日自分を好きでらいれる。

今日のメイクは今日の気持ちを表していて、全く同じ日なんて無いと思う。日によって完成度の違うメイクをする私だが、顔や気持ちに変化があるからこそ、メイクの時間は省略できない大切な時間。

私が私でいる為に、今日もメイク道具を手に取る。そして、満足げな私が鏡に写る。