今は、相性のいいパートナーを見つけるのにもってこいだと思う
「初デートでディズニーランドは行くな」
以前何かのサイトで読んだことがある。
それによると、ディズニーランドに行ってしまうと、彼自身が面白くなくても、周囲の仲間たちが盛り上げてくれるせいで、デートは高確率で楽しかったね、で終わるそう。
その好印象のまま、何度かデートを重ね付き合い、時間が経って冷静になってみると、実はそんなに魅力的な彼ではなかった。
そんなオチだ。
そうなると今の時代、本当に相性のいいパートナーを見つけるのにはもってこいなのではないだろうか。
まず、パートナーのいない人間からすれば、知り合う人間がが圧倒的に少ない。
このコロナ禍で、通学や通勤する人すら少なくなり、毎日同じ電車で……や、毎日顔を合わせて……なんてことをできる人数は限られる。
ましてや飲みに行った席で仲良くなりました!なんてもってのほかだ。
そんな出会いが少ない今、自然な出会いが出来るなんて神様が微笑んだとしか言いようがない。
コロナ禍のマッチングアプリは、互いの価値観を早いうちに知れる
加えてマッチングアプリを始めようもんなら、余計にコロナのありがたみと辛さを同時に感じることとなる。
やはり辛さでいうと会うまでに時間がかかるということだろう。
私は飲食店に勤務していることもあり、はじめましてはもっぱらどちらかの仕事終わりに飲みにいきましょう!だった。
だが、そもそも店が空いていない。
そうなるといくら会話がはずんでも、タイミングよくご飯に誘われてもなかなか予定が合わず、流れてしまうということがある。
プラスな面で言うと、お互いの価値観を早いうちから知れると言うことだろう。
以前やり取りしていた男性から、「今北海道にいるんです」と、メッセージが届いた。
「お仕事ですか?」そう返すと、「旅行です!」に続いて、すごく楽しそうな写真たちが送られてきた。
人によって価値観は違うが、このご時世でなんの悪びれもなく旅行に行くことを報告してくる楽観的な彼は、将来結婚して、子どもに熱があっても、「じゃ、ちょっと遊びに行ってくるわ」とか言って出て行っちゃうんだろうなという予想がつき、早々に連絡を絶った。
逆に「こんな時期ですので。」と、こまめに電話でコミュニケーションを取ってくれる別の彼は好感が持てた。
定番デートができないからこそ、互いを見極める期間になったはず
パートナーがいる者同士も、お互いを見極める期間になったのではないだろうか。
デートコースも限られ、ありとあらゆる施設は閉まり、いわゆる定番デートは出来ない。
そんな中、家で料理をする。だったり、映画を見る、だったり、「何もない中」で楽しめる相手なのかどうかが重要で、出かける回数も圧倒的に少なく、相手の見た目や、服装など、
どうでもいいことやちょっと気になる内面以外のことに焦点が行きづらくなり、本来1番重視すべき、「相手の存在そのもの」がどんなものかを感じられるきっかけになったと思う。
そして、「友達に会えない」「実家に帰れない」中で、頼りになる存在なのかどうか知ることが出来たのではないだろうか。
本来であれば夫婦として諦めや歩み寄りを行う場面に付き合う前から知り、子育てを終えた熟年夫婦がするであろう生活を、日々送る今のカップルたちの絆は、とっても深いものなのではないだろうか。
30年後、40年後の離婚率がぐんと下がることを祈りながら、カップルの誕生を祝う。