変わる顔が楽しくてハマったメイク。着飾らない私の顔も「いいかも」

わたしは、メイクとの距離感は自分をみつけるのと同じだと思う。
思い返せば、わたしとメイクの出会いは、当時はやっていた青いマスカラをぬった母。
きらきらした目でわたしに、
「ねえ似合う?」
とみせてきたのをよく思い出す。
母はメイクが上手い方でよく化けるほうだった。
そんな母を見ているのが楽しくて。わたしもかわりたいと思った。
はじめてメイク用品を買ったのが中学1年生。
マスカラを買ったつもりが、マスカラを落とすリムーバーを買って、透明な液体で塗っても伸びない私のまつげをみて笑ってる母。
はじめてのマスカラ失敗にメイクの距離との対決は始まった。
これがわたしとメイクの出会い。
自分でメイクをすると不思議なもので、たくさんのマスカラを塗って、下まぶたにくっついたり、つけまつげをつけるとまつげと一緒にとれてなくなったり、10代は何度も発見と挑戦を繰り返した。
女の子の初挑戦は、メイクからはじまるんじゃないかと思うぐらい自分の顔が変わるのがおもしろくてどんどんハマっていった。
好奇心から、どんどん試していく。
コロナ禍で今、自分の力で試し挑戦するのが大事にされているけど。
ふとわたしがはじめて試したことは、そういえばメイクからだったなと思い出した。
何回も、自分の一重を治したくて、アイプチをしてみて、ノリの成分や、糊を塗る幅にこだわったり、貼るアイプチが出たらすぐ買って、試す。だめだったまた違うことを試す。
女の子のはじめての好奇心はメイクの人もおおいんじゃないかな、と思う。
女の子は何歳でもときめいて、自分を変えられる力をもってる。
メイクの距離感もさまざまで、年齢によって変わってくる。
わたしだって10代はイケイケギャルだった。
その頃は、集めたメイク道具で、ひたらすら重ねて塗ることしか考えてなかった。
高校生はの時は古着に目覚め、青文字系雑誌のメイクをした。
メイクは時代と共に変わっていくけど、どの時代や年齢でもわすれちゃいけないことがひとつあると思っている。
それは、自分を見つめること。
メイクもそうだけど、足し算引き算でよくも悪くも変わる。
自分の良さを引き出したり、気分を変えたい時は、別の人になりきるぐらい変わってもいい。
だからって自分の良さを忘れないでほしい。
妊娠して出産をして、現在。メイクと距離を置くことが多くなった。
日焼け止めと眉毛だけの時も多い。
ふと自分の顔をみてみると、着飾っていない自分の素顔があった。
鏡をみて、「わたしの唇可愛いじゃん」。
アイプチをしてない目を見て、「この目もいいかも」。
新しい発見をして、またワクワクして、メイクをしたくなってきた。
流行りのメイクもいいけれど、その中から自分の生まれたパーツを愛しながらメイクしてあげたら、あなたはもっと素敵になれると思う。
その時、その年齢の時の自分を顔を愛してほしい。
だからいつだって、これからも、おばあちゃんになっても、メイクとの距離感を大事にして自分を愛してあげたいな。
そんなふうに思う。
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