私は体重が重いことより、実際の体重より重く見られることがコンプレックスだ。
中学生の頃、病院の先生に体重を聞かれ正直に答えると、嘘をついてると言われたことがある。それがとてもショックで、家に帰ってからひっそり泣いた。
それ以外にもなんとなく実際より重く見られてるなあと思うようなことが度々あり、悩みの種となった。私が標準体重のときは太っているように見えて、私が痩せているときでちょうどよく周りからは見えている気がした。
自分の「見た目」を変えたくて、48キロから41キロまで痩せた
21歳の時、自分の見た目を変えたくて、48キロから41キロまで1ヶ月半くらいで落とした。このタイミングで自分を変えないと、もう変えることができないだろうと思ったからだ。
こまめに体重計に乗り、炭水化物を減らした。お菓子はやめられないのでご飯の代わりにお菓子を食べていた。身長が止まってから45キロを切ったことがなかったため、最初は45キロを目指していたが意外と達成してしまい、その延長戦で痩せた。
自分の場合、食事制限しないと40キロ前半をキープできない。拒食症じゃないから食べたい気持ちはあったけど、軽い体重を保てているという事実に少し満足していた。「顔が悪いのは親のせいにできるけど、体型は自分のせいでしかないから!」と思いながら過ごした。
実際胃が小さくなってきて、普段よりはお腹が空かなくなった。体重計に乗って軽い体重を保てていると安心感がある一方で、痩せたものの余計に顔がでかいのが強調されてしまい、顔のサイズはもう変わらないんだという絶望もあった。
痩せても体重が重く見られる「コンプレックス」は解消できなかった
結果的に食事制限のみで落としたため、げっそりした感じになっただけだった。41キロという体重は健康的には問題ない範囲内で、華奢でスタイルよく見える人もいるのに、自分はそうはならなかった。でもこれ以上痩せてみようとは思わず、どこか冷静で30キロ台になると健康面でヤバいだろうというのが頭にあった。
痩せても体重が重く見られることがコンプレックスというのは解消できず、病院で逆サバを読むこともあった。また嘘ついたとか思われないか怖かった。
せっかく痩せたのに家族からは病人みたいと言われた。肌も相当汚くなった。何となく気持ちも沈み、気力が湧いてこなくなった。
結局、痩せても骨格的に自分の理想の体型にはなれない。体型は努力次第と思ってたけど、やっぱり違うということを学んだ。自分の場合顔が大きい、首が短い、肩幅広いの3コンボがネックになっているから、残念ながら体重だけの問題じゃない。
容姿が悪いと、細くても「痩せていること」に価値が生まれなくなる
体重にのみこだわる人もいるけど、たとえ50キロでも細く見えたらそれでいいと自分は思う。自分の場合、体重じゃなくて華奢な骨格を手に入れたかったから、痩せても望み通りにいかない。
体重も1年くらいたつと元に戻ってしまい、リバウンド状態である。痩せたからといって容姿が良くなるわけでもなく、太ったからといって悪くなるわけでもなかった。顔が悪い人は、どちらでも悪いままだった。
思えば痩せている人は、美人な人が多いように思う。美人だから太りにくいわけじゃなくて、美人だから太りたくないのだろう。
美人な人は痩せていると「スタイルがよくて美人」というふうに見られる。容姿が悪いと痩せていることに価値が生まれなくなり、プラスになることはない。そう考えるとどうでも良くなって、今は食べたいものを食べている。