元気?の問いに「一応」としか答えられなかった。元気には何が必要?

「ウィニーちゃん、元気?」
この間、サークルのこじんまりとした集まりでOBの先輩にそう言われて、答えに戸惑ってしまった。
その先輩は私が入学したと同時に卒業された先輩だったのであまり面識がなかったのもあって、ナチュラルに「元気?」と言われても上手く答えられる自信がなかった。

正直に言うと、この一週間で色々あってあまり元気ではなかった。でも、久し振りにサークルの先輩や友達と会えるのが楽しみで、どん底まで落ち込んでいるわけではなかった。

「……はい、一応」
そう答えるのが精一杯だった。動揺のあまり「はい」と言った時に声が上ずってしまったが、それを見て皆が笑顔になっていて、嬉しいような恥ずかしいような、良い意味で複雑な気持ちになった。

家に帰り、洗面台でメイクを落として鏡の前の自分に問いかける。「元気になれた?」と。元気になる為に何をしているのか、何が必要なのかを振り返ろうと思う。

毎日を元気に過ごしやすくするために、好きな曲を踊りまくっている

私は双極性障害を患っている。ハイテンションとうつを繰り返す、脳機能の障害だ。どちらもコントロールが難しく、精神状態が安定する事は殆どない。
どうすれば落ち着いた精神状態で生きるようになれるのか、色々な人に訊いた。

心療内科の主治医の先生、同じ病気を持っているSNSのフォロワーさん、友達と、沢山の人がアドバイスをくれた。今は皆のアドバイスを取り入れつつ、毎日を元気に過ごしやすくする為のある習慣を身に付けている真っ最中だ。

それは、ダンス。踊る事で、精神的な不安を和らげ解消させる。技術や表現力は関係なく、兎に角好きな曲を踊りまくる。疲れたら休憩し、スポーツドリンクを飲んで息を整えながら色々な振り付けを覚える。
毎日踊る習慣を身に付けると、落ち込みが軽減されて自然と後ろ向きな事を呟かなくなった。

今私が所属しているサークルも、踊れるメンバーはダンスでパフォーマンスをしている。
今までは「自分は下手だから足を引っ張らないように皆についていかなくては」という義務感と焦燥に駆られながら踊っていたが、それでは踊る事自体が楽しくなくなってしまうと気付いた。

自分を見て周りに元気になってほしいから。まずは自分を受け入れたい

上達する事や技術を身に付ける事ばかりに気を取られて、本当に大事な事を忘れかけていた。「元気になる為にダンスをやろうと思ったんじゃないの?」と。
今でも自分より実力のある先輩や友達、後輩や同世代の子を見ては落ち込む事もある。だけど、皆が皆プロになりたくて踊っているわけじゃない。

私に「元気?」と声をかけてくれたOBの先輩は、インターネットの番組に出演したりして有名になっている人だったけれど、そんな凄い人でも自分の事を気に掛けてくれるのかと思うと、元気で居る事がとても大切なのだと感じた。

その人に限らず、他の先輩や友達も同じだ。自分の周りに居る大切な人達との繋がりを大切にする。自分が元気になる事で、周りも元気になって欲しい。その為に、自分がどんな人間だろうと受け入れるのが、今の自分の目標だ。