私は社会人5年目で会社員をしている。昨年結婚しパートナーとの関係は良好、プライベートは安定している。
悩むことがあるとすれば、最近は大体仕事関係だ。仕事でミスをしてしまったとき、上司に嫌味なことを言われたときに元気をなくすことがある。
そんなとき私が元気を出すためにやることは、自然と触れ合うことだ。
例えば、山に登ったり海を眺めたり。ちょっとした緑がある公園に行くだけでもよい。普段はオフィスでパソコンと向き合い、休日は基本的に家でごろごろしている私だが、仕事でもやもやしたときは重い腰をあげて出かけてみる。自然と触れ合うとなんだかすっきりする。
ストレスの軽減に自然との触れ合いが効果的であることは科学的にも根拠があるらしいし、その事実は以前から知っていたが、意識的に実践するようになったのにはきっかけがある。

上司からのプレッシャーで心が限界な時、友人と熱海旅行に行くことに

2年前、私は仕事に対して悩みをかかえていた。
社会人3年目にもなって思うように仕事ができない自分にいらいらしていたし、周りの同期が大きな任務をまかされて成長している姿を見て焦っていた。同時に当時の仕事が好きになれず、このまま続けていくべきなのかも迷っており、毎日やる気満々で仕事に取り組んでいるわけではなかった。
不幸なことに、それを感じ取っただろう上司も私にプレッシャーをかけてくるようになった。チームのミーティングで標的にされ、自分が指導している後輩もいる前できついダメ出しをうけ、大量の仕事を振られ毎日残業。もう心が限界だった。
転職を考えつつなかなか踏み切れずにいたとき、ちょうど高校時代の友人から旅行に行こうと誘いがあり、熱海に温泉旅行に行くことになった。
気心しれた友人との旅行は楽しく、色々観光したし仕事の悩みも相談できた。夜は露天風呂から海が見えると評判の温泉旅館に宿泊した。
露天風呂につかりながら海岸に波がザザーっと打ち寄せるのをぼんやり眺めていると、なんだか思い詰めていた気が楽になった。

父から聞いた「山より大きい獅子は出ない」という言葉が心に落ちた

ふと、なぜだろう?と思った。なぜ海を見ていると元気がでるのだろう。
自然は人に恵みをもたらしてくれる側面もあるが、時に脅威となる。人を傷つけることもあるし最悪命を落とすこともある。
だが、人が人を傷つけるのとは違って自然に敵意はない。私に敵意を向けてくる厄介な人も、自然の前では無力だ。きっとそういう自然の持つ絶対的な強さが安心感とやすらぎをもたらすのだろう、と考えた。
昔、父から教えてもらった「山より大きい獅子は出ない」という言葉を思い出した。本来の辞書的な意味は、「入れ物よりも大きな中身などあり得ないというたとえ。また、大げさな言い方もほどほどにしろということ」。
しかし父は「自然(イコール山)の中で生かされている人間にとって、どんな大きな出来事(イコール獅子)さえも些細なことにすぎない。深く考えても仕方がない」と解釈したそうで、仕事で嫌なことがあったら「山より大きい獅子は出ない!」と心で唱えて頑張っていると言っていた。
それを聞いた当時は正直あまりピンと来なかったが、このときは「山より大きい獅子は出ない」という言葉が心にストンと落ちたような気がした。

充実した日々だけど、上手くいかずへこんだときは海を見に行けばいい

その後、転職を決意。仕事に区切りがついたタイミングで転職活動を始め、数か月後には新しい会社で働き始めた。新しい人との出会いや初めての経験がたくさんあり、それなりに充実した日々を送っている。
たまに上手くいかずへこんだときは海を見に行けばいい。
悩んでいることがどうでもよくなり、前に進めるようになるから。