この夏、私は「オンラインエクササイズ」に入会した。
大手フィットネスジムが運営していて、様々なエクササイズレッスンをライブ配信で受講することができるサービスだ。ヨガ、ボクササイズ、筋トレ、ダンスなど多種多様なレッスンを、自宅で気軽に受講することができるのだ。

欠かせないストレス発散のツールになった「オンラインエクササイズ」

入会してからまだそれほど日が経っていないが、私はすっかりハマってしまった。毎日、「今日はどのレッスンを受講しようかな」と、ネットでレッスンスケジュールを見ながら、1日のスケジュールを考えるのが最近の小さな楽しみだ。
ヨガマットとパソコンがあるだけで、家がフィットネスジムになる気軽さと、毎月4500円の利用料金で、レッスンは毎回予約制という程良い強制力のおかげで、楽しく続けることができている。新型コロナウイルスによる外出自粛が続く中で、「オンラインエクササイズ」は、私にとって欠かせないストレス発散のツールとなっているのだ。
私は昨年10月から、ヨガ教室が運営している「オンラインヨガ」を受講していたが、負荷のかかる筋トレ系メニューが多く開講されている、他社の「オンラインエクササイズ」に乗り換えたのだ。
なぜ「オンラインエクササイズ」を毎日しているのかというと、「自分に負けたくない」からだ。

他人から浴びせられた否定的な言葉は、今私が毎日頑張る原動力に

私はこれまで、他人から否定的な言葉を容赦なく浴びせられてきた。私は、周りから「ほんわか」や「癒やし系」と言われることが多い。仲の良い友人達からは「そこが魅力だよ」と言ってくれるし、ありのままの私を受け入れてくれていると感じる。
だがその一方で、その「ほんわかした雰囲気」に付け込んでなのか、悪口を言われることが多かった。直近だと、コロナ解雇に遭った時だ。
コロナ解雇というのは建前で、実際は不当解雇だった。私は、地元の小さな倉庫でパートとして働いていた。だが、ある日突然、社長から電話がかかってきて、「君はこの仕事に向いてないから、他の従業員が迷惑している。明日から来ないでほしい」と言われて、止むなく退職した。

あれから1年経って、もうあの不当解雇のことを思い出すことはほとんどない。でも、「自分を否定された」という悔しさは、心のどこかにまだ残っているのかもしれない。あの不当解雇の一件だけではない。学生時代に受けたいじめ、会社で受けた理不尽な嫌がらせやパワハラ、あの人に言われた嫌味や陰口。
その悔しさが、今私が頑張っている「オンラインエクササイズ」の原動力になっていると思う。特に感じるのは、負荷のかかる筋トレのレッスンを受講している時だ。

終わったあとの滝のような汗と溢れ出す達成感が、私を強くしてくれる

腕立て伏せや腹筋などをする時に、昔の嫌なことを潰す勢いで「なにくそー!」とか「あんな奴に負けてたまるかー!見返してやる!!」と思うと、自然に力が入る気がするのだ。
レッスンがキツいと感じることもあるけれど、自分に負けたくないから最後まで頑張ろうと思える。そして、終わったあとに流れる滝のような汗と溢れ出す達成感が、ちょっとだけ私を強くしてくれている気がする。 
だから私は、今日も「オンラインエクササイズ」で汗を流す。軽快なBGMに合わせて体を思い切り動かし、嫌な思い出を吹き飛ばすのだ。
引き締まった綺麗な体と、揺るぎない自信を手に入れるために。