「結婚はいつかしたいと思っているんだけど、今は仕事を頑張りたいから、恋愛はしないんだ」
好きな男性にそう言われて、モヤモヤした気持ちになった。
私はもう20代後半。世間では「アラサー」と言われる世代。SNSでは結婚や妊娠、出産の投稿も増えてきた。そうなると自然に脳内に「プロポーズ」や「婚約」、「入籍」というワードが繰り返し再生されていき、焦りと不安のループに陥っていく。

この恋を続けるべきか、彼を忘れて別の好きな人を探した方が良いのか

学生時代の「受験や部活を頑張りたいから恋愛しない」という言葉とは重みが違う。結婚相手を探すなら、「結婚する気が全くないのか、そうでないのか」によって、その恋を続けるか終わらせるか決めないといけない。なので、彼が言ったその一言に、私はモヤモヤしている。
もしかしたら遠回しに振られている、と思う人もいるかもしれない。でも、自分の感覚として、アプローチした際の感触は悪くないと思うし、純粋に「彼がいい」と思う気持ちもある。
また、最近読んだ恋愛コラムで、「結婚願望のない男性でも、ふとした瞬間に結婚したいという気持ちが芽生えることがある」という記事を読んだ。そこには、「ふと結婚したいと思った時に、たまたまそばにいた女性とあっさりと結婚する可能性がある」と綴られていた。
予想できないことはいくらでも起こり得るのが人生だ。だからこそ、この恋を続けるべきか余計に悩む。このまま彼を好きでいて良いのか、彼の存在を脳内から消して、新しく好きな人を探した方が良いのか、毎日考えている。

仕事に熱意とプロ意識を持っている彼と、付き合えるのはきっとまだ先

私が好きな男性は、女性用風俗でセラピストとして働いている男性だ。彼は女性用風俗の仕事に対して、本当に熱意とプロ意識を持っている。それは直接会って話している時だけでなく、彼が日々仕事のことを呟くTwitterからも伝わってくる。
「この仕事が本当に好きだから、もうしばらく続けたい」と、度々言っている。「今月も頑張ります!今度イベントやります!」と熱意がこもったツイートを見るたびに、「あー、付き合えるタイミングはまだ先かあ」と心の中でため息をついてしまう。
そんな彼との出会いは、3年前の夏。私が客として彼を指名してから、何度か2人で会っている。もちろんお金を払って、客とセラピストとしての関係で。
頻繁には会えないので、TwitterのDMで時々やりとりをしている。「おはよう」や「お仕事お疲れ様」という短文で他愛もない会話をしているだけだけど、やっぱり好きな人から返信があると最高に嬉しい。何でもない日が、素敵な1日のように感じられる。

将来の子供の話で感じる「縁」。この人と結婚したいとじんわり思った

そんな彼とやりとりを重ねる中で、私がじんわりと「この人と結婚したいなー」と思った瞬間がある。ある日、TwitterのDMでのやりとりで、ふと私は「結婚したら、3人子供が欲しいんだよねー」とメッセージを送った。その頃は、まだ彼に恋愛感情を抱いていなかったので、仲の良い友達に話すような軽い気持ちで送った。
すると彼から「僕も3人くらい欲しいと思っているんだよね」という返信が割と早く来たのだ。その時、私はハローワークで失業手当の手続きの順番待ちをしていたのだが、ドキッとしたあの感覚を、今でも鮮明に覚えている。
もちろん話を合わせてくれたという可能性もあるが、私は何となく「縁」を感じたのだった。「ついに運命の相手が現れたのか!?いや、落ち着け私」と、心がピュンと弾むのと同時に、冷静になろうとしていた。

熱烈な恋ではないけれど、本音と直感は彼と結婚したいと思っている

ちなみに、その後彼と会った時に、「この前、子ども3人欲しいって言ってたけど、ほんと?」と軽く聞いてみた。すると、「ほんとだよ!」と彼は笑顔で答えたのだ。それが「結婚したい」と思った決定打ではないけれど、2人で会ったり、やりとりをしているうちに、じわじわと恋愛感情を抱くようになっていったのだ。
今でも彼のことは好きだけど、「好きで好きで仕方ない」という熱烈な恋であるかというと、そうではない。時々、返信がなくて不安になることはあるけれど、「他に好きな人ができたら、新しい恋を始めれば良いや」と思っている。
でも、本音と直感では「彼と結婚したいな」とふわっと思っている。だから、彼が女性用風俗の仕事を辞めるタイミングを、粘り強く待つのもアリだと思っている。
だが、もし彼と「縁」がないのなら、出来るだけ早く次の相手が現れて欲しいと思っている。傷が深くならないうちに、年齢が若いうちに。