私はプリンセスになってもいいのだろうか?
小さい時に夢見た少女向け漫画、私もああなると夢見ていた。
フワフワの白いドレス。
私はかわいい。
そう思っていた。
だが現実は違った。
学生時代の陰口。汚い物扱い。
私はプリンセスにはなれないのだ。

最近になって気づいた。
私はプリンセスだと思えないからこそ、言葉遣いや態度が悪くなったんだなと。
今さら女の子なんだからと言われても、散々女の子じゃない扱いをされてきた私にとっては、自己嫌悪になっていくばかり。

彼と話しているうちに気づく、プリンセスじゃないと思い込んでいる私

そんな私も26歳になった。
プリンセスになれない自分を今まで好きでいられたのは、夢があったからだと思う。
がむしゃらに夢に向かって行動してきた。
10代は挫折して、逃げることが多かったが、20代後半になった今は、負けてたまるか精神でここまでこれた。
そのおかげでネガティブながらも楽しく人生を送っていた。

そんな中だった。
私には本気でこの人だと思える人ができた。
しかも両思い?なのか?
自信がないが……毎週2人で公園にデートをする。
不思議でたまらない。
正直、このエッセイを描いていて、普段ネガティブ・ポジティブ・プリンセスじゃない、ということはあまり考えて来なかった。
無意識にネガティブになり、自分はガサツな人間になっていた。
だが彼と話しているうちに、私はネガティブで、恋愛なんてする資格のない、プリンセスじゃないと思い込んでいる私がいるのだと感じた。

彼は私に、毎日鏡に向かい「アイムプリンセス」と言うことを提案した

彼から注意をされる。
歩き方や猫背。
モヤモヤしたら猫背になり、足を引きずって歩く癖がある。
だが自信がある時等はこんな事はしない。
自信がある人って態度に出ることもわかった。

彼から、あなたは自分のことを分かってないと言われる。魅力的な人を皆は陥れようとするのだと。
学生時代の私は悪くなかったのか?
学生時代の私は魅力的だったのか?
彼は私に毎日鏡に向かって、「アイムプリンセスって言ってみて」と言った。
これはできるだけ実践した。
最初は恥ずかしかったけど、少しずつ、私はプリンセスなのだと自覚を持ててるようになった気がする。

彼は私のお尻を大きくしろと言った。
細いがかわいいは日本だけだと言った。
私は下半身デブなのがコンプレックスだ。
だが逆にもっと大きくしろと彼は言った。
彼から下半身を鍛えている、セレブなトレーナー等を教えてもらった。
私は次第にお尻の大きい女性はセクシーなのだという事に気づけたし、美しい人はさまざまで、みんなそれぞれその人にしかない美しさがある事を知った。
そして、私自身、次第に身体のラインが分かるワンピースを着るようになる。

すべてはポジティブを選ぶチョイス。私はネガティブと意識的に戦う

彼と出会って、色んなコンプレックスを克服しようと努力する自分がいた。
苦しいし、恥ずかしいしけど、本気で変わりたいのだなと思った。
1日の終わりに自分を抱きしめるようになった。
「私、今日もありがとう、よく頑張った」
「いただきます。ごちそうさまでしたを感謝して言う」
「大変な時こそオシャレに化粧バッチリで」
おすすめされて、この行為をやるようになった。
もしかしたら、心の持ちようで周りの出会いも変わるのかもしれない。

最後にもう一つ。
これは友達が言っていた言葉だ。
「生まれつきのポジティブじゃなくて、ネガティブを味わったポジティブは強い」
私もそう思う。
すべてはポジティブを選ぶチョイスだよ。
自分を大切にしてたら周りを大切にできている自分もいる。
素敵な仲間たちから色々な事を学ばせてもらっている。
私は変わりたい。
成長したい。
今現在、ネガティブと意識的に戦っている私はこれからの人生が大きく変わるのかもしれない。
そう思いながら、金木犀の香りのする公園で彼とキスを交わしたのであった。