結婚する、という事に対し、私は子供の頃から何となく憧れの気持ちを抱いていた。
きっかけは従姉妹の結婚式に出席し、幸せそうな姿を見て、いいなと思うようになった事だ。ただそれだけだった。

まだ20代前半だし、「早く結婚しなさい」と言われなかったけれど

しかし、それから成長して世間の事を学ぶにつれて、「将来の事を考えると1人で生きていくのは不安」とか「親や祖母に孫やひ孫の姿を見せたい」という気持ちを持つようになっていった。
しかし結婚したいと漠然と思うだけで、何か行動を起こす訳ではなかった。まだ20代前半だし、親や親戚からも早く結婚しなさいとか言われていた訳ではなかったから。

だが今年の2月、私は結婚に向けて大きく前進した。
職場の関係者の方から、突然「お見合いする気、ある?」と聞かれた。私は思わず「え、お見合いですか?」と聞き返していた。

とりあえず話を聞かせて頂くと、お相手はその方のご友人のお孫さんで、年は私より4つ上、真面目でとても優しい人だという事だった。私は結婚には興味があるが恋愛経験はなく不安でしかなかった為、お見合いをするかどうか少し考えさせて頂くことにした。

いろいろ悩んでいた時、親が昔から言っていた事を思い出した

その日の夜、ずっとその事だけを考えた。
「性格と年齢は、私が結婚相手として理想としているな……」「でも、お見合いしたとして、うまくいくかな……」「お見合いしたことないし不安しかないな……」等といろいろ悩んだ。だがその時、親が昔から言っていた事を思い出した。

「結婚とはご縁によるもの」
……親はそう言っていた。以前はふーんと思って聞いていただけだったこの言葉。しかしお見合いの話を聞いたことで、この言葉は私の胸に初めて響いた。

職場と家の往復ばかりで、新しい出会いなど皆無だった私に見えた、憧れていた「結婚」に対する、一筋の光。
「これも何かの縁だとすれば……」。私は、お見合いを受けることにした。

いろいろ共通点があるとわかり、意気投合。結婚前提のお付き合いに

それから10日後くらいして、お互いに連絡先を交換し、直接彼と会った。話してみると、お互いそれまで恋愛経験がない、趣味、好きなものが似ている……等、いろいろ共通点があることがわかり、意気投合した。

それから8ヶ月。私達は結婚前提のお付き合いを続けている。お互いの親と顔合わせをし、今は一緒に暮らすアパートを探している。来年のうちに、結婚するつもりで。

結婚とは、ご縁によるもの……今は、確かにその通りだと思う。私が今結婚に向けて前進できているのは、彼や職場も含め、ご縁があってこそだから。