皆より誕生日の遅い私は、1回遅れで選挙権を手に入れ、ウキウキで選挙の投票箱に向かった。
正直政策とか、その人がいい人だとか悪いとだとかは分からなかったけれど、世の中から一人前の大人として、日本を支える国民の1人として認められた気がして嬉しかった。
選挙に行くか行かないよりも重大な問題が日々の生活のなかにはある
時は経ち、何人も総理大臣は変わり、私の街の長も変わり、オマケに住む街まで変わったが、私の生活にこれといって変化はない。
厳密に言えば、選挙に行って変わった私の変化はなかった。
最近は時間が合えば行くし、選挙のためにわざわざ予定を空けるほど本気で投票には行かなくなった。
Aさんに投票しなければ戦争が始まるとか、Bさんに投票したら消費税が50%になるとか、そんなことでもない限り、選挙に行くか行かないかよりも、フリーターの私にとっては、今日1日働くか働かないかの方がよっぽど現実的な問題なのだ。
別の角度から見てみよう。
私の父は最近腰を悪くし、歩くのが一苦労だ。
最近では家を出るのもままならず、よっぽどのことがない限り1人では出かけなくなった。
真面目な性格の父だから、選挙には必ず向かう姿を目にしていたが、今はどうだろうか。
その選挙の為に、痛む体に鞭を打ちながら向かうのだろうか。
義務であり、権利でありながら、それが負担になってはいけないのではと、娘視点ではそう感じる。
あらゆるものがネットで完結する今、選挙もネットでできないものか
最後に、私の祖母は施設生活だ。
年齢的にも体の状態的にも病院から離れることは出来ず、許可が降りなければ外に出ることが出来ない。
随分前に、
「おばあちゃんみたいな人は事前に申請に行ってなんちゃらかんちゃら……」
と、言っていた記憶がある。
あまり興味がなく話をきっちりと覚えていないが、ともかく施設に入っている人の選挙はとても面倒だそう。
こんな私や周囲の状況から思うことが一つある。
"選挙をネットでやっちゃいばいいんじゃないの?"
マイナンバーカードも作られ、個人を識別する手段は沢山ある。
リモートワークやリモート面談、ありとあらゆるものがネットで完結する今、選挙もネットでやって仕舞えばいいのではないかと思う。
ネット上で目指す政策などを一覧にしておいてくれれば、すごく分かりやすいし、参考になる。
若者の選挙離れが叫ばれる今、ネット投票は打開策になるかもしれない
加えて、仕事の合間や家で出来ると、「選挙に行かなきゃ」と追われることも、痛む体を引きずることもなく、投票を済ますことが出来る。
興味と手軽さに特化して言えば、選挙がぐんと身近になり、より多くの人が選挙に参加するのではないかと考える。
もちろん、ネット環境の不備によって起こる問題だったり、重複してログインされたなんてことが起きたり、デメリットも既に見え、一筋縄では行かないことは承知の上だが、特に若者の選挙離れが叫ばれる今、その打開策の一つとして、ネットで投票が出来るようにしてみるのも、アリなのではないかと思う。