デジタル時代に背を向けてきた私は、海外留学を機にSNSをはじめた
21歳、大学生活も終盤に差し掛かった今年、私はようやくSNSに手を出した。中学生の頃には、LINEもTwitter もInstagramも既に存在していて、それらなしの青春時代を知らないのが、私たちの世代だ。それにもかかわらず、そんなデジタル時代に背を向け、一切のSNSを使わない努力を10年にわたって継続してきたのがこの私だ。しかし、私はその長きにわたる努力の継続を遂に諦めた。
きっかけは、今年、海外に留学したことだ。ほぼ全ての海外の留学生との連絡がInstagram内でなされ、最初はアカウント登録に躊躇をしていた私も、さすがに自分の意地を通すことはできなかった。
海外の留学生は、日本人のように顔をぼやかして投稿をしたり、集合写真を載せたりすることがほとんどない。「自分のアカウントなんだから自分を魅力的に見せる場でしょ」というスタンスなのだ。
そんな彼らの投稿を見ていた私は、留学をしてから半年も経たないうちに、その空気に飲み込まれ、今まで顔を鏡の前で見ることすら億劫だったはずなのに、自撮りを投稿するほどような人間になってしまった。
友達から外されたフォロー。留学に来たのにSNSのことで落ち込んだ
少し遠出をした時、面白いことが自分の身に起きた時、SNSで報告をしないと気が済まない、といった衝動に駆られる。そして投稿をするものの、後から「いやこれ、めっちゃつまらん。なんだよこれ、ハァー」と心でため息をつく毎日。
そしてそんな中で、はたと思う。
去年まで私が拒絶を繰り返してきた、ウザがっていた人々の一員に、遂にこの私がなってしまったのだ。
そうすると、更に不安になる。今まで付き合ってきた私の友達は、私の変化をどう受け止めるのだろう。日本に帰った時に「随分変わっちゃったね~、海外の風を浴びてきたからね笑笑」なんて言われないかと怯えるようになってしまった。
そんなことを考えている時に、実際に友達からフォローを外された。私の目に見えて分かる、相手の拒絶。
「あぁ、今日の私うざかったんだなぁ」「私の些細な日常に価値なんかないよね」なんてくよくよして、海外にいて主目的は英語の勉強であるはずなのに、SNSのことで1日落ち込む、なんてこともあった。
21歳、SNS初心者の私は、SNSとの付き合い方が分からない…
21歳、SNS初心者、小さな小さな四角い小窓の中で起こったほんの小さな他人のアクションに心を乱され、自分の力で感情をコントロールできないのだ。
情けなすぎる。あまりに情けないので、10年間SNSを継続している、私にとってのSNSプロフェッショナルであるところの友達に相談をした。
結果、見事なアドバイスや私の運用方法に関する指摘を浴び、10年のハンデを持つ私は、歴然たる差、また私のSNSど素人っぷりを思い知ったのだ。
正直、写真は私の思い出として投稿しておきたい気持ちはある。しかし、はて、どうすれば、人間関係を蔑ろにすることなく、SNSと付き合えばいいのか。未だよくわからず日々を過ごしているところで、この「かがみよかがみ」の投稿サイトに出会った。
ここで思いを吐露することで、同じ悩みを持った人達が、反応はなくとも頷いたり、または首を振ったりしてくれないかと、私は今思っている。