私の祖父。畳職人一筋、80を超えた今も、仕事に畑に忙しい元気いっぱいのじいじ。
私は高校生の頃、部活でのプレッシャーやストレスから体調を崩していた。授業中体調を崩して早退することが何度もあった。
けれど勿論、親は働いている。だからじいじは、そのたび片道40分かけて街中の学校まで文句一つ言わず迎えに来てくれた。
色々詮索せず「大丈夫か」とだけ聞いてくれる、ぶっきらぼうにも聞こえる優しさ。温かくて嬉しくて。ありがたくて。
家からは遠い駅やバス停、県外、どこだって送迎してくれて。
昔から、私が表彰されたり試験でいい点を取れば、誰より喜んで褒めてくれた。作った料理は「えらいもんだ」と嬉しそうに口へ運ぶ。
思えば、じいじは父親より父親らしいことを沢山してくれていた。親が離婚してからはよりそう考えるようになった。
そんな、自慢のじいじへ。
迷惑と心配ばかりかけたけど、いつだって私の味方でいてくれてありがとう。
ひとつ、お願いしたいことがあります。
いま私には結婚を考えている恋人がいます。もし、結婚したら、式では私とバージン・ロードを歩いてくれますか。
私は大好きなじいじと、過去、現在、未来を繋ぐ道を腕を組んで歩きたいから。