足音や咳の音がする、生活感に溢れたところの方が居心地がいい

実家暮らしだと親に干渉されている気がして、のびのび自分らしく行動出来なかったりする。
しかし、私は何を隠そう致命的に寂しがり屋なのである。一日に一度は誰かと会話しないと、溶けて消えてしまいそうになる。きっと、ヒトと会話して触れ合ってないと生きた心地がしないんだと思う。

過去に一度、同棲を解消し人生で初めて一人暮らしを開始するも、結局1ヶ月も持たなかった。なぜなら私は、ヒトの気配がしないと寝にくいのである。足音がしたり、誰かの咳の音がしたりと生活感に溢れたところの方が居心地がいい。

こんな調子だから、一人で泊まるときビジネスホテルに泊まるよりもゲストハウスに泊る方が寝やすいのである。

簡単には切れない関係を良いことに、思うがままにやっていた

そんな私は今、女性専用のシェアハウスで生活している。
血のつながっていない同性同士でも、離れて暮らす家族以上に親密な関係を築くことが出来ているのが現在の私の住まい。そう、それがシェアハウス。
ちなみに私の住むシェアハウスは、リビングやダイニング、お風呂などは共同で各部屋は個室になっており、私を含め7人で生活している。

ここに住むまでは、親と兄弟やその時の異性のパートナーとしか住んだことがなかった。とても近い存在であるがゆえに、ちょっとやそっとのことじゃ切れない関係を良いことに、好き勝手言って自分が思うがままにやっていたなって今になっては思う。
以前の様に好き勝手は出来ないけれど、近しい存在じゃないからこそ話せることもあるし、逆に聞かれたくないことや聞きたくないことまでは話さない。この距離感が今の私にとってはとても心地良い。一つ屋根の下で気にかけあえるけど、ちょっとわきまえているこの頃合いが好きだ。

今思うと、本当の家族だからこそ話せなかったことってたくさんあったなって“ふと”思う。
実際、血縁関係のある家族やパートナーと生活すると、一生を共にすることが条件みたいに考えてしまって、一生一緒だから相手を改善したい気持ちが強くなって、いざこざも増える。
そんな過去の暮らし方を考えてみると、今の生活は初めてに近しい人との付き合い方だし、他の住人が自分にはない新しい風を運んでくれるので日々刺激があって楽しい。

もっと自由に。様々な生き方を知れて、許容範囲もかなり広がった

意外とヒトって一緒に住んでみないとどんな中身か分からなかったりする。この半共同生活じゃ色々隠せないから、正直外で出会ってたら絶対合わないだろうと思ってた人とでも、案外仲良くなったりするのが単純に面白いところだなって思う。ここに来なかったら会わなかっただろうし、関わらなかったでしょうって思うことが多い。みんなには内緒だけど。

ここに住んでから思うのは、心の寂しさを異性のパートナーや他の何かで埋めるぐらいなら、素敵なシェアメイトと過ごして、さらに一人の大切な時間を過ごしたらいいじゃないって素直に思う。
今の私には、本当に陶酔できる相手じゃないと同じ部屋で一緒に過ごすことは厳しいのかもしれない。無理して親と住むとか、同棲解消したいのにただ一緒に住んでるとかは勿体ないと、過去を振り返って思う。

自由に生きていける現代、もっと自由に一歩踏み出そうよ。
シェアハウスで様々な生き方を知れて、自身の人を受け入れる許容範囲もかなり広がったなって思う。

一人暮らしや、家族で暮らすって以外の選択肢もあることを知ってほしい。
人それぞれ生き方がたくさんあるのと同じように、住み方も暮らし方もたくさんあるってこと。色々受け入れて知っていけばどれだけ生きやすいだろうって。
もっと、自分らしく好きなように暮らしてみようよ。
これがわたしの新しい第2の家族。
家族って色んなカタチがあるけど、今の私の家族はこのシェアハウスのメンバーだと思う。