いつも寡黙なお父さんへ。
社会人になって分かったこと、それはお父さんが相当仕事ができる人だということです。
ここで言う「仕事ができる」というのは、的確な目標設定をしてミスを未然に防ぎ、業務を遂行する能力が高いということです。
旅行となれば目的地の観光情報を調べ上げ、おすすめスポットをリストアップ。お手製エクセルで分刻みの行程表を作ってくれますね。もちろん、切符や宿の予約・支払いまで事前にすべて完了しています。

お父さんは仕事ができる分、私たちのミスには厳しかった気がします。
忘れ物をすると「定位置に入れておけ!」と言うのは、感情的に怒っていたのではなく効率化を図っての言葉だったのかと、社会人になり仕事の感覚が身に付いてからは理解できました。
でも、小さい頃はそこが分からず、お父さんは厳格で怖くて怒りっぽい人なんだと思っていました。

いつも合理的でミスを嫌うお父さんのおかげで目標達成できたこともたくさんあり、すごくありがたく思っています。
でも、人生ってタスクじゃないと思うんです。ミスや無駄は防げるけど、実家で叱責されていた日々は今思うと、ちょっと息苦しかったかな。ミスの原因究明よりも、肩の力を抜いて日々を楽しむのもまた一つのスキルなんじゃないかな。
そう思う私はまだまだ甘ちゃんでしょうか。そうだったら、また叱ってくださいね。