社会人になって気づいた。お父さんは「相当仕事ができる人」だった

いつも寡黙なお父さんへ。
社会人になって分かったこと、それはお父さんが相当仕事ができる人だということです。
ここで言う「仕事ができる」というのは、的確な目標設定をしてミスを未然に防ぎ、業務を遂行する能力が高いということです。
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お父さんは仕事ができる分、私たちのミスには厳しかった気がします。
忘れ物をすると「定位置に入れておけ!」と言うのは、感情的に怒っていたのではなく効率化を図っての言葉だったのかと、社会人になり仕事の感覚が身に付いてからは理解できました。
でも、小さい頃はそこが分からず、お父さんは厳格で怖くて怒りっぽい人なんだと思っていました。
いつも合理的でミスを嫌うお父さんのおかげで目標達成できたこともたくさんあり、すごくありがたく思っています。
でも、人生ってタスクじゃないと思うんです。ミスや無駄は防げるけど、実家で叱責されていた日々は今思うと、ちょっと息苦しかったかな。ミスの原因究明よりも、肩の力を抜いて日々を楽しむのもまた一つのスキルなんじゃないかな。
そう思う私はまだまだ甘ちゃんでしょうか。そうだったら、また叱ってくださいね。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。