監督に話しかけ、小説をサイトで公開。迷ったらGOで
2021年、けっこうがんばったんじゃないかと思う。
何より変わったなと思うのは、フットワークが軽くなったこと。特に年末は、「迷ったらGO」をモットーに、行くか行かないか迷ったイベントには必ず「行く」を選択してきた。
たとえば、ラブホテル街にあって入りづらかった渋谷円山町のミニシアター・ユーロスペースで、映画『逆光』を見たこと。舞台挨拶後、その場で買ったパンフレットを握りしめて、監督に話しかけたこと。
その監督のトークイベントに行ったこと。その映画のスチール撮影に同行し、独立した作品として出版されたモノクロの写真集を買ったこと。
落選して持て余していた小説を、小説サイトで公開したこと。
ダンスサークルに入っている大学のクラスメイトの、引退公演に行ったこと。
高校の同級生が出るダンスのイベントがちょっと行きづらい会場で行われていたときに、こんな機会あんまりないからと足を運んだこと。
2022年も、引き続きフットワークの軽い私で行きたいと思う。今度また『逆光』の監督が別のトークイベントをやるというので、ちょっと迷ったがそれにも行くことにした。
後悔したりがっかりしたり。「迷ったらGO」で失敗もしたけど
でも、この「迷ったらGO」、残念ながら万能ではない。
私はこれまで、「迷ったらGO」で何度も失敗してきた。
大学で部活をやめるか迷って、やめてみたらやっぱり後悔したし。
アルバイトで仕事を引き受けすぎて、寝る時間がなくなったり。
英語でプレゼンをするゼミに入って、自分の使えなさにがっかりしたり。
それでも「迷ったらGO」を選ぶのは、失敗以上に、「迷ったらGO」で何度も成功してきたからだ。
ダンスという表現の素晴らしさを知った。
モノクロ写真という奥深い世界の入り口に立った。
自分の小説が人からどう見えるのかを知ることができた。
人脈ができた。
がんばろうというパワーをたくさんもらった。
後悔したと思っていることも、すべてが悪かったわけではない。
部活をやめたから、小説を完結させることができて、新しい世界を知った。
アルバイトは大変だったけれど、今まで自分の限界を甘く見積もっていたんじゃないかと気が付いたり。
ゼミのおかげで英語をがんばろうと思えたし、ゼミの先生がたくさんの面白い人を紹介してくれたり、その行動力に倣って自力で人脈を築いたりもできた。
「GO」を選択すれば、今とは違う場所に行ける
迷っていて動かずにいれば、自分は何も変わらない。これまでと同じ景色の中を、これまでと同じ自分で過ごすことになる。
でも、「GO」を選択すれば、今とは違う場所に行ける。そこがどんな場所だったとしても、新しい場所を知ることは、自分の糧になるはずだ。そこが地獄なら、また新しい場所に行けばいい。
そうしていれば、「ここが最高に心地いい」と思っていた場所を、さらに更新していける。グラフは激しく上下しながら、全体を見れば右上がりに伸びていく。
「やらずに後悔するよりやって後悔」という言葉はよく使われて、たしかにそれと似たような言葉ではあるのだけれど、ちょっと違う。
「後悔」するかどうかなんて考えていない。
迷ったら「GO」する、それだけだ。