対局にいる2人の自分に悩まされている。
心の中には、「結婚したい!!」と叫んでいる私と、「1人の方が楽じゃ〜ん」と言いながらゴロゴロと本や漫画を読み漁っている私が存在している。
どっちも本心だ。

例年通り年を重ねるだけ。でも、意識する30歳という区切りの数字

1月の誕生日を迎えると私は29歳になる。30歳まで残り1年。私は早生まれだから2022年は29歳になるけど、同級生の多くが30歳を迎える。例年通り歳を重ねるだけだけど、やはり『30歳』という区切りの数字を意識してしまう。

25歳から26歳になるより、29歳から30歳の方が多く歳を取る気すらしてしまう。ここ3年は、なんとなく30歳になるまでに今後の人生の方向性を決めないといけないとか、何か成し遂げないといけない。そんな考えが私の中をグルグルと這いずり回っている。そのなかの一つが『結婚』である。

思い返せば、20代は男に振り回されてきた。
大学生の時に付き合っていた彼氏にはそれなりの大金を盗まれ、社会人になって付き合った会社の上司には3股をかけられた。その後も彼氏を作らなくてはとあくせく合コンに参加してみたり、マッチングアプリに登録してみたりした。だけど性格が合わないとか価値観が合わないとかで結局は別れてしまう。

その度に私には恋愛は向いていないのだと言い聞かせて、諦めようとするものの、次から次に結婚していく同僚や友人の姿に刺激されて、何か行動しなくてはと次なる彼氏を探す旅に出る。

結婚は幸せ?目に入ってくるのはいつも、マイナスな情報ばかりで…

実家に帰ると、2つの仕事を掛け持ちする母が洗濯や掃除、夕食の支度をしている傍ら、父は仕事から帰るとお酒を飲み始め、「つまみを出せ」「箸がない」と喚き、スマホゲームをしながら夕食を食べ始める。
私が高校生の頃に29歳で結婚して幸せそうな顔をしていた親戚のお姉さんは、結婚10周年を迎え、夫の愚痴が止まらない。

コロナで延期になっていた結婚式の準備に追われる結婚2年目の友人は「結婚式のことで義実家と意見が食い違ってるんだけど、夫が家では説得するって言ったのに、いざ義実家に行くと何も言ってくれない」とリモート飲み会で泣き出した。

SNSやTVから流れて来るのは「共働きでも家事はほとんど妻の仕事」「イクメンと言いながら、うんちのおむつは妻任せの夫」「妊娠中に不倫された話」等マイナスの情報ばかりが目に付いてしまう。

今の私に幸せな結婚は無理そう。でも、いつか幸せの形をみつけたい

そんな話を聞いていると、結婚なんてするもんじゃないなぁと思ってしまう。別れた男たちを思い返しても「今は共働きが普通だしね。結婚しても仕事は続けてほしい」と言ったかと思うと、「でも俺は料理とかできないからね」とか「俺は仕事が忙しいから」とか、家事には協力する気がないことをほのめかしてきた。

その度にその人との結婚生活を想像しただけで、はらわたが煮えくりかえりそうになった。そんなこともあって結婚に対してプラスのイメージが湧かない。

以前読んだ本には「イメージできることは現実になる」と書いてあった。
今の私に幸せな結婚は無理そうだ。それよりも目の前の仕事を必死にこなして、自ら稼いだお金で美味しい物を食べて、綺麗な服や靴を買って、たまの長期休みには友達と旅行に行く生活の方が楽しそうだ。

でもやっぱり楽しい結婚生活はまだ諦められない。好きな人と幸せな生活を送りたいし、子供だって欲しい。自分なりに素敵な家庭を築きたい。
2022年。29歳は好きな人と幸せな生活をイメージできるようになるために、周りの情報に必要以上に振り回されず、自分にとっての幸せの形を見つけていきたい。