家庭で身についた節約術。特に我慢しているという意識もなく

私は節約家だと自分で思う。
友人からは、物持ちが良いと(貧乏臭いと遠回しに伝える嫌味でなければ)褒められることもある。
「100万円もらったら何がしたい?」という問いには、面白みがないが、「貯金」と答えてきた。

私が節約家になったのは、育った家庭環境の影響が大きい。
両親も節約家で、コンビニよりスーパーを利用し、家からお茶を持参して、自販機はなるべく利用しない。
スーパーで買い物をするときは、事前に複数のスーパーのチラシを確認して、最安値の店をチェックする。
欲しいものがあっても衝動買いはせず、一度持ち帰って考え、しばらく経ってまだ欲しかったら買うということを徹底してきた。
欲しくなって再度買いに来たときに、売り切れていたこともあったと思うが、「縁がなかった」と思うようにしているので、後悔の気持ちが残ることはあまりない。

これらを徹底するうちに、自然と節約術が身についたところがあると思う。
お金がなくて、我慢を強いられたかというとそうでもなく、大学を卒業するまで何かが買えなくて困ったことはなく、習い事もいくつも通わせてもらい、旅行も定期的に行っていた。
私も、将来自分が子どもを育てるとなったときに、お金がないせいで何かを我慢させることがないようにしてあげたいと思うようになった。
そうして私は、節約したお金を貯金に回してきた。

節約の効果が見えづらくなってきた。「時は金なり」の意味

社会人になり、できる範囲で節約は続けている。
しかし、時間や気力のあった大学生までとは節約による効果が見えづらいと感じるときもある。
仕事が忙しくて料理ができず、食材を期限内に消費できず駄目にしてしまうことも出てきて、節約以前に生産者さんに申し訳ないことをしてしまったと反省することもある。
料理ができないほど疲れているのであれば、食材を買うのではなく、外食やデリバリーに頼る方が蓋を開けてみると安く済んでいる可能性もある。

「時は金なり」
この言葉は、社会人になって意味が理解できたような気がする。
特急を使うより、鈍行列車を使う方がお金は節約できる。
しかし、長時間座席に座り続けて腰が痛くなったり、疲れてしまう弊害がある。
少ない休みの中で、少しでも休日をエンジョイするなら、特急を使って移動時間を短くして身体への負担を少なく、めいいっぱい目的地で楽しんだ方が満足度が高いことに気づいた。

形に残らないけど、未来の自分へのプレゼントも視野に

何か欲しいものがあって、そのために貯金をして買うということをあまりしてこなかった。
これまである貯金の中から賄ってきたが、何かを我慢してその余剰を貯金してほしいものを買った方が、手に入れたときの喜びは大きいのではないかと思う。

その他にも、一流のものや経験にお金を使うこと、自分磨きのためにお金を使うこと。
これらは形には残らないけれど、5年後、10年後、そしてもっと先の自分への投資になると思う。
貯金以外の形で、未来の自分にプレゼントを贈ることも視野に入れて、お金に対する考え方をアップデートし続け、上手にお金を使っていきたい。