本当に欲しいものかを自分の心に聞いて、心の満足が得られる買い物を

子ども時代に食べるものも買えない生活を送ったことがある私は、
人一倍お金というものに執着して、囚われて生きていたように思う。
あの時のような生活に戻りたくない……という恐怖が常にまとわりついて、
ただ買い物でお金を使う時も、
「あぁ、またなくなる……減っていく……」
と「無い」に目を向けて、
不安になったり嫌な気分になっていた。
でも、お金があるないの事実も大切だけど、
お金がそんなになくても幸せそうな人はいるし、
逆にお金はあってもそれが減らないように鬼の形相になって、
いつも自分や何かを見張って幸せそうじゃない人もいる。
じゃあ、私はお金を増やすこと、お金が減らないことを考えて、
そこにエネルギーを注ぐよりも、
今あるお金に目を向けて楽しく喜びからお金を使ったり、
今ある安心感や豊かさを味わうことの方が大事なんじゃないか?と思うようになっていった。
そのためには自分がどれくらいの貯金(自由に使えるお金)があったら、
常に安心していられるかを知ることも大事だと思い、見栄でも怖さからでもなく、
純粋にあったら安心する額だけは決めて、
その額が貯まれば必要以上に貯めることも、
お金を使うことを躊躇することも少しずつ減らしていった。
コロナで夫も私もお給料が激減した時があって、
その時に必要最低限の蓄えがあったことで、
不安にはなったけど生活はできたし、
何が起こるかわからない時代だからこそ、
不測の事態が起きた時に乱れすぎない心を育てておくことも大事だと痛感した。
老後の心配も全くないわけではないが、
老後のために今を我慢するという考えはない。
私が一生雇われの身がいいという考えであれば、老後のために今からコツコツ……という考えになるかもしれないが、
私はいずれ自分で仕事をして、生涯現役で無理なく楽しく働いていきたいと思っている。
老後のお金は老後に稼げばいいと思っているから、
今の楽しみを削ってまで老後のために残しておこうという気はない。
今も楽しみながら老後のためにお金を貯めるのもいいと思うが、個人的にはどうして当たり前に老後も生きてると思うんだろう?
今できる旅行や美味しいもの食べたりっていうのが、老後も今の感覚で楽しめるとは限らないのに……と思ってしまうからだ。
逆に言えば私は目の前のことばかり考えてしまう楽天家だから、
どっちがいいというわけではなく、
自分が本当に納得したお金の使い方、貯め方が自分で分かっていればいいと思う。
みんなが貯めているから。
この年齢ならこのくらい貯金しないといけないから……。
これは貯める側だけの話ではなくて、お金を使う側の話でも、
結婚したらマイホームは買うものだ。
いい車を乗ることがステータス。
子どもには習い事をたくさんさせてあげるのが愛情。
みたいに、自分の本音や考えよりも世間の当たり前でお金を使ったり貯めたりしていないか?
本当は使いたいのに使ってない分野はないか?
自分に必要以上の我慢をさせてないか?
を自問していくのはこれからの時代、大切な気がしている。
お金はより自分の心も生活も体も豊かにしてくれるものって見方を変えてからは、
お金の使い方も変わった。
少し高くても本当に自分が喜ぶもの。心地いいもの。
そういう基準で買い物をするようになってからは、
心の満足度も実際使ってみてからの体の満足度もかなり高く、
欲求不満やストレスや枯渇感から無駄なものを買うことがかなり減った。
少し高くても本当に欲しいものを自分に買ってあげることが、
本当の意味での節約なのかもしれない。
実際、そういう買い物の仕方をするようになってからの方が、お金は貯まっているし、
お金を使ったあとも満足感が高いから、
「使ってしまった……お金が減った……」
みたいな後悔がない。
そして不思議なことに収入も少し増えている。
心の満足感と収入は、関係ないようであるかもしれないと最近は思っている。
これからはもっと喜びや感謝からお金を使いたいし、
お金を使ってもっともっと自分も大切なひとも幸せに豊かにしていきたい。
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