他の友人に「友チョコ」をあげるというクラスメイトに…
小学1年生の時だった。「友チョコ」という概念をまだ知らなかったときである。
放課後、帰り道にクラスメイトがその母親と共に立っていた。そのクラスメイトとはさほど仲は良くなかったものの、子供特有の人懐っこさで話しかけた。
「ゆかちゃん何してるの?」
「はなちゃん(他の友人)を探してるの」
「なんで?」
「友チョコあげるから」
「私探してくる!」
そのまま私は周りの人に話を聞き、おそらくもう帰っただろうという結論に至った。
「もういないみたいだよ、そのチョコどうするの?」
明らかにそのチョコを欲しがっているトーンで、何度も同じことを聞いた。
「そのチョコ持ち帰るの?」
その母親も気まずかったのか、
「○○ちゃん(私の名前)にあげたら?」
とその子に話した。
「え、いいのー?」
白々しく遠慮をしたものの、そのチョコをしっかりと受け取って家に帰って美味しく食べた。
恥ずかしい思い出だけど、今も空気はあまり読めなくて
あまり空気が読めず、友人もそれほどいなかった時の恥ずかしい思い出である。
結果として、他の人にあげようと思っていたチョコを、彼女はあまり仲良くないクラスメイトに奪われるはめになったのだ。
家に帰っておいしいおいしいと食べていたのが非常に滑稽である。もちろんお返しはしていない。
現在大学生になり、それなりに友人ができ、場の空気を読めるようになったものの、それでもまだ家族などに指摘される時がある。
中学、高校時代には一般的な「友チョコ」も複数人と経験した。本命チョコも渡したことがある。しかし、どのバレンタインのときもこの痛々しい思い出が蘇った。「図々しさ」は後々「恥ずかしさ」に変わるのだ。
他にも、友人に「○○のこと狙ってるでしょ(笑)」などと直接的に聞いてしまったり、彼氏に元彼の服を貸してしまって「匂いが思い出すわ」などとデリカシーに欠けることを言ったり、何度が空気が読めないことを自分でも実感する場面を経験した。
直そうとおもっても直らないため、これからも空気が読めないなりにこれからも生きていこうと思う。
毎年やらかすバレンタインもご愛敬?いやいや直さなきゃ
余談になるが、今年のバレンタインは友人と一緒にお互いの彼氏のためにチョコ(チョコ2種類を溶かして混ぜ、上に色々乗せて冷やし固めただけのもの)を作った。
手抜きをしたのには理由があり、もともと自分は彼氏用に写真入のチョコを発注していたためである(ちなみにこのチョコは15個入りで送料を含めると3000円したため、ネタのはずが1個200円の高級チョコになってしまい、彼氏にその値段を言おうとしたものの、さすがにプレゼントの値段をアピールするのはやめた)。
友人と一緒に作ったチョコをお互いの彼氏に渡す際、自分だけ発注したチョコを渡してしまったのも空気が読めていなかったと反省している。
毎年のバレンタインで何かしらやらかすのはご愛嬌だと思おう。いや、他人に迷惑をかけているのだから許すのは自分ではなく他の人々か。
開き直らずに、やはり直す方向性で生きていきたいと思う。