恋バナは好き。だけど「彼氏」は作らなければならないのだろうか

“Self-Partnered”
これは俳優のエマ・ワトソンさんが言った言葉。
彼女がスピーチで語ったのは、“Self-Partnered”という彼女のあり方。
‘‘It took a long time, but I'm very happy being single. I call it being self-partnered. ”

「彼氏はいる?」
「経験人数は?」
「好きな人もいないの~?」
なにげなく普段交わされる言葉の中で、無意識に彼氏がいること、好きな人がいることがよいとされてそうではない人は、哀れみの対象となる……そんな無意識の刷り込みがあるのではないだろうか?

私自身も恋バナは大好き。
だけど最後に彼氏がいたのは中学2年生。
大学生活の3年間のなかでは好きな人すらできずに、今年4年生になる。
そんな恋愛経験だから、人と恋バナをするときはいつだって自虐的になり、「私も欲しいですよ~」と「今年中に作るんで!」と宣言したりしてきた。
そうすれば話も盛り上がるし、そうやって盛り上げたりするのも別に嫌にはならなかった。

確かに好きな人がいる。そんな人と過ごす時間はきっと楽しい。
彼氏がいたり、気になる人に対して恋焦がれたりするのもすごく大切なこと。
ただ、一人の時間を過ごす中で考えるようになったのは、一人の時間が今の私にとっては大切だということ。
一人で音楽を聞いたり、一人でどこかに出掛けてわくわくしたり、一人で料理をして、その下手さに笑ったり、一人でお酒を飲んでつぶれてみたり……。
自分が何をしたいかを考えて、そんな自分の気持ちに寄り添って、何かをする。
そんな経験は私自身を知るキッカケをくれたし、自分を好きになるキッカケをくれた。

自分にとっての「最高のパートナー」は「自分自身」だから

でも彼氏が欲しいと叫んでいた友達も、一人、また一人と彼氏ができて。
そんな友達の様子を見ているとやっぱり、彼氏はいたほうがいいのかな。
そんな思いが湧き上がってくる。
そんなときに出会ったのが、冒頭の“Self-Partnered”という言葉。
‘‘It took a long time, but I'm very happy being single. I call it being self-partnered. ”
スピーチの中で、彼女は自分自身のことを「独身」と表現するのをやめて“Self-Partnered”と表現していることを語っている。
「私はこれまでに幸せなシングルという言葉を信じたことはなかったの。それは完全な客寄せ口上だと思っていた。長い時間がかかったけど、私はシングルであることをうれしく思っているわ。今ではそれをセルフパートナー呼んでいるの」

そんな彼女の力強い言葉とともに知った“Self-Partnered”という言葉は、私にとってとても衝撃的だった。
自分が自分の最高のパートナー。
うん。いい感じ。
なんかしっくりくる。

彼氏や好きな人がいないとだめとか、いたほうがいいとか。
そういうほかの人の言葉を、簡単に自分のなかに受け入れるんじゃなくて。
受け入れて、そういういわゆる普通とされる幸せな状態と自分を比較して、劣等感を持って落ち込むんじゃなくて、今は自分が自分の最高のパートナーだと思って過ごすのもいいんじゃないかな。

今の私は最高だし。そんな私を、私は満足して受け入れている。
いつか本当に好きな人ができるかもしれないけれど、自分が自分の最高のパートナーであることは変わらないのかもしれない。

だからこれからも思う存分、「私」と過ごす時間を楽しみたい。