ひとりの時間は読書が楽しみ。場所は「大学の図書館」と決まっている

「ひとり」の時間を楽しむとき、人々は何をするのだろうか。
ショッピング?家で映画鑑賞?ガーデニング?
個人によって楽しみ方は十人十色だ。

わたしの「ひとり」の時間の楽しみ方は、ありきたりかもしれないが「読書」である。
でも、市立図書館へ行って本をゆったり読んだり、自分の部屋でゴロゴロしながら雑誌を読むことはない。
わたしが本を読む場所は、「大学の図書館」と決まっている。
だから、春休み中でも本を読む際は家から2時間もかけて大学の図書館へ通っていた。

「春休みにわざわざ大学の図書館に行くなんて物好きだなあ……」
と思う人も、もしかしたらいるかもしれない。
でも、家や市立図書館で読むよりも魅力的な部分が、大学の図書館にはあるように思う。
だからこそ、わたしは大学への図書館通いをやめることができないのだ。

知らないうちに9時間も滞在してしまうほど、大学の図書館に夢中

市立図書館は小学生の時以来、ぱたりと行くことがなくなった。理由はどこか入りづらい空気があったからかもしれない。
受験期に1回だけ、自習に来たことがあるのだが、2時間も勉強することができなかった。
一方で、大学の図書館だと、知らないうちに9時間も経っていることもある(お昼を食べ忘れていつもパニックになるが……)。
市立図書館の駐車場には沢山の車がとまっているし、市民の方々が図書館を憩いの場として利用しているのに、わたしはその雰囲気に馴染むことができなかった。

家の中で読書をすることも、もちろんある。
でも、自分の家の中だと自堕落になり、満足に本を読むことができなかった。
「テレビが見たいな……」「音楽が聞きたいな……」というように、次から次へと自分の欲望が溢れてきて、集中力がすぐ切れてしまうのだ。
それからわたしは欲望からの脱却(?)を目指し、大学の図書館に足しげく通うようになった。

大学の図書館はとてもいいところだ。
図書館の窓から外を眺めると、美しいキャンパスを見ることができる。
わたしの大学は自然に溢れているので、春夏秋冬、様々な木々が花を咲かせる。
図書館から見るその風景は絶景である。

「ジョニー」が帰ってきた日は、司書さんと興奮気味に楽しい会話

また、大学の図書館にはわたしがリクエストをした書籍が沢山揃っている。
そして何より、司書の方々と話すのがとても楽しいのだ。
大学1年生の時に『ジョニーは戦場へ行った』という本をリクエストしたことがあった。
2年ぶりに、その書籍を借りようとしたのだが、あいにく誰かが借りてしまっているようだった。以下、その時のわたしと司書さんとの会話である。
「ジョニーはいつ頃返却予定ですか?」
「4月に返却予定だけど、もしよければジョニーをキープして置くこともできるよ」
「それじゃあ、お願いします!」
「了解です!」

3日後、大学の図書館にて……、
「すももさん!!!ジョニーが……ジョニーが帰ってきたよ!」
「本当ですか!?4月に帰ってくる予定だったのに!?……ジョニーは今、どこに!?」
「この棚にある!!!」
「うおおおおお……!」
という会話をしていた。

が、その時、わたしの後ろには本の貸し出しをしようとしていた学生がいた。
この学生からしたら「ジョニーって誰やねん」と思ったことだろう。
ちなみに、ジョニーは主人公の名前だ(本の中での記載は「ジョー」だけれども……)。
このように、大学の司書さんとは仲が良く、本の話で盛り上がることができるのだ。
それがとても楽しい。

私は大学4年生になったため、大学の図書館に通える日数は少なくなってきた。
でも、卒業するまで大学の図書館には通い続けたいと思う。卒論の執筆もまだ残っている。
そして、美しい景色とともに存分に本を読み続けたい。