「一人で何でもできること」。それは私の誇れる特技

私には誇れる素晴らしい特技がある。
それは、どこへでも一人で行けるし何でも一人でできるというものだ。
一人映画は当たり前、一人ラーメン屋、一人焼き鳥屋、一人回転寿司、一人お好み焼き、一人焼肉、一人カラオケ、一人ボーリング、一人旅、一人温泉、一人ライブ、一人ハイキングなど枚挙に暇がない。

逆に言ってしまうと、一人でできないものがないのだ。
友人や仲間から「一人映画なんて考えられない」「一人でご飯なんて気まずくない?」「カラオケ一人って、何すんの?」「一人旅なんて、楽しい気持ちや美味しいものをだれかと共有できないのは寂しいよ」と言われるがむしろ逆だ。

私は泣ける系の映画を見ると人目も憚らず大泣きするので人と一緒に映画を見たら友人はドン引きするだろうし、私は「本当に噛んでるの?」と言われるレベルで早食いなので自分のペースで食事ができるのでひとりご飯はとても気楽な時間だ。おまけに食事が提供されてから10分以内で食べ終わるので店の回転率も良い。一人で食事に行くと、長居はしない、カウンター席でコンパクトに食べてさっさと帰る。良い客になれる。

一人カラオケに至っては、私にとって天国でしかない。私の歌う曲は、昭和後期の懐メロ、例えば、木綿のハンカチーフ、プレイバックなどに加え、ミスチル、スピッツ、などの90年代ロック系ばかりなのだ。
正直な話、同年代の女の子とカラオケに行っても「?」な表情を浮かべられることが多い。私は歌を歌うことが大好きなので、一人でミスチル、スピッツを原曲で歌う。

一人旅も何回も経験。寂しいと思ったことは一度も無い

一人旅も何回もした。長崎の軍艦島、東京、長野県の上高地を一人で歩いたし、兵庫県の有馬温泉だって一人で言った。
一人旅の良いところは、すべての時間を自分のために使えることだ。小腹がすいたらいつでもその地域の美味しいものを買い食いし、眠くなったら一旦ホテルに戻って仮眠を取ってから出かける。もう帰ろうかなと思ったら自分のタイミングで帰れるし、もうちょっと居たいと思ったら電車の時間を遅らせることだってできる。

一人旅は寂しいと思われがちだが、意外と寂しくない。私と同じように一人旅をしている、一人旅仲間とお話をしたり、現地の人とお話をしたりできるので、今まで何回も一人旅をしているが、寂しいと思ったことは一度もない。

疑問なのは珍しがったり揶揄したり「かわいそう」という風潮

以上のように一人ライフを満喫している私だが、たまに、疑問に思うことがある。
何年か前に「おひとりさま」という言葉が流行語にノミネートされて、一人で行動している人、結婚していない人を「おひとりさま」と良くも悪くも呼ぶことが増えた。
「おひとりさま」という言葉が、好き好んで一人で行動している人たちを揶揄しているように感じるのだ。

「ぼっち」という言葉も同様だ。
私は筋金入りのおひとりさまなので、おひとりさまという言葉には十分な免疫ができている。
問題なのは、一人で何かをすることではなく、一人で何かをしている人のことを「かわいそうだ」「さみしそうだ」と思う風潮なのだ。
「旅行は誰かと一緒に行くのが普通だ」「カラオケは普通みんなで盛り上がるためにある」「ご飯は当然みんなで食べるものだ」
その、「普通」や「当然」が「おひとりさま」を隅へ隅へ追いやっている。

実際、好き好んで一人で行動している私は、一人で旅をしてもライブに行っても寂しいと思ったことは一度もない。
一人で何かをすることを珍しがる風潮が少しでも和らげば、世の中のお一人様がもっと行きやすくなるのではないかな。と思う。