恋人と別れる理由はいつも同じ。私の気持ちが重いから

私には遠距離恋愛中の恋人がいる。
元はといえば相手は前職の配属先の先輩で、当時のお互いの自宅が近かったことがきっかけで、かれこれ2年以上付き合っている。

私は今の恋人に出会うまで、いつもお付き合いが始まってからいわゆる蜜月期を過ぎて、倦怠期に差し掛かったときに仲が険悪になり、別れにつながってしまっていた。
いつも理由は同じ。
「美知の気持ちが重くて耐えられないから」だ。
だから、いつも好きな人とお付き合いできても数か月でお別れをしていた。

そんな私が、今でも同じ相手と続いているのは、お互いがお互いを尊重し、かつ心から愛を持って接しているからだと思う。
かつての恋人からは「好き」だとか「愛してる」などの愛情表現を自分からするとすぐ返ってきていたが、今の恋人はなかなか返ってこなかった。
最初はそれが不安だったし、本当に私が好きなのかが分からず、辛く苦しく感じることもあった。

今の彼とは出来るところでフォローしあい、お互いの信頼につながった

でも今は違う。
付き合って少ししてからわかったことだが、彼は電話が苦手で、「好き」と言い合ったり街中で手をつないだりとカップルでやりがちな行動を好まないだけで、自然な行動で愛情表現をしてくれていることに気が付いた。
例えば、私が突然かけた電話にも時間が合えば付き合ってくれたり、彼のところに会いに行けば迎えに来てくれたり、お金が絡むことは率先して請け負ってくれたり、面白かった思い出話をしてくれたり、傍から見たら「当たり前だろ」と言われてもおかしくないが、彼なりの愛情表現なんだな、と肌で感じることが増えた。

あとは金銭面。家が近かった時はよく外食したり、どちらかの家で食事を摂ることが大半だったのだが、食事を買う時の支払いの段で全額支払ってくれたり、割り勘にするにせよ多めに払ってくれることが回数として多かった。
どうしてもお金絡みの話になると「がめつい」と思われるかもしれないが、私はそうは思わない。むしろ彼に対しては尊敬しているし、憧れの存在だと私は思っているからだ。

そう、彼はさりげなく「先輩としての余裕」を後輩である私に見せてくれて、その会社人生で「彼のような先輩に私もなりたい!!」と純粋に思える存在だったからだ。
流石に金銭面では彼に同等に払うことができなかった当時は、お酒をほとんど飲まなかった私が酒をよく飲む彼をお店まで迎えに行ったり、県外出張しているときは新幹線の駅まで迎えに行くなど、金銭面では遠回りかもしれないがお互いのできるところでフォローしあっていた。それだけお互いがお互いのことを信頼して、今までの長い期間一緒に過ごせたのだと私は思う。

彼との愛は、恋愛に対する概念を変え、ドンと構えるようになれた

さて、今まで過去の話を綴ってきたが、本題に入るとしよう。

彼との愛が私を変えたことは、恋愛に対する概念が一番大きい。
今の彼との恋愛で、今まで自らの愛情表現に対するアンサーがすぐ返ってこなかったり、電話したいけれど相手は飲み会ですぐ電話できなかったりともどかしい思いをしてきたが、連絡を取ることが苦手ということを理解した上で、ある程度放置していても「彼から電話や返信が来たら儲けもん」と自分からドンと構えることで不思議と自分自身にも安心感が生まれてきた。

もちろん、未だに連絡をとりたいという欲求はあるし、連絡を取れないことで寂しさが生まれていることも事実である。
でも、彼の事情を理解した上で、自分から変わらねば相手を苦しめるだけだと感じ、今に至る。
その結果、「彼からの連絡を待たなくてはいけない」と自分自身を苦しめていたのが、「連絡返ってきたらいいや〜」くらいの気持ちになれたことで気楽に過ごせるようになったし、例えばアルバイトに集中することができたりと、良い方向に進められるようになった。
これは紛れもなく、お互いがお互いのことを尊重しつつも、愛をもって接していることが大きいだろう。

正直に言う。私は恋人のことが大好きだ。
だからこそ、今変われたところもあればまだまだ変われていない部分もある。
変われていないところは時間をかけてでも変わっていけるよう、努めていきたい。