出会った瞬間欲しくなる物は多いけれど。本当に欲しいものって何?
欲しい物はたくさんある。
使い勝手の良い通勤バッグに、ヒール3センチ以内の靴ずれを起こさないパンプス、オンオフ問わず使えるワンピースにそれらを買うお金。
化粧品をSNSで見れば(マスクで隠れるのに)リップスティックも欲しくなるし、偶然試し読みで知って続きが気になったマンガの電子書籍や、SNSでオシャレだったり可愛く掲載されているお菓子も欲しくなる。
私は物が欲しくなる瞬間がとてもよくあって、例えば、その物に出会った瞬間、それが私にひどく必要な物に思えて、欲しいものだと感じる。
けれど、少し時間をおいて(その少しが30分なのか1日なのかはその時々によるけれど)欲しかった物を再度見ると、それはそこまで欲しくないと感じることがよくある。そういうとき、本当に欲しいものはあまりないのだと気づく。
そして、私が欲しいものは何なのだろうと考える。
コロナが流行りだして2年。人と会わないからミニマリストに
コロナが流行りだしてからもう2年が過ぎた。こうやって書くと早かったように感じるけれど、なんとか2年が経過したという言い方が正しい気がする。
新しい生活様式に三密に会食は4人以内、いろいろな規制が出てきて、都道府県をまたいだ移動に対してとてもシビアになった。
物理的距離よりも心理的距離が遠く感じるようになってしまった。何気なくできていた職場の飲み会も、学校の授業参観も、人が集まる催し物はすべてコロナ前と同じものは何一つなくて、人に会う機会を減らすようになった。
コロナが流行る前は西日本にいる友人と旅行もしていたし、関東から北海道や沖縄への旅行もしていたのに、今はまるで夢のようだ。
私の住んでいる県では日々の感染者がいまだ増加傾向で、同じ地域に住んでいる友人とどこかへ出かけることさえしづらい。人に会うことに後ろめたさや不安を抱くようになってしまった。悪いことは何もしていないのに。
人に会う機会が減って、友達と出かける際のおしゃれをする機会が減った。前は海に行ったら着たいワンピースとか、シチュエーションに合わせて服を買っていたのが、今はそのシチュエーションも数えるほどしかなくなったから、そのワンピースも2年ぐらい着ていない。
見えないおしゃれを楽しむのも一興と言うけれど、前ほど可愛い下着も買わなくなった。日々使う物は固定されて、ある意味ミニマリストになりつつある。
物は壊れるけど思い出は残る。いま一番欲しいのは
物はいつか壊れると私は思っている。だから、私は見えないものを大切にしている。
手作りの料理や手の込んだサプライズに心が躍る。
もちろん、お金をかけてくれることも大切だと言う人もいるだろうし、お金の金額に見合ったサービスというものもあると思う。それはそれで素晴らしいけれど、私はお金よりも時間をかけてくれることに感動する。
今でも覚えている子供の頃の幸せな記憶も、すべて手作りのバースデーケーキと母の手縫いのワンピースの誕生日プレゼントをもらったことだった。物はいつか壊れるけれど、思い出は生涯心の中に残ると思っている。
そうだ、今一番欲しいのは、自由だと思う。
会いたいときに会いたい人に会える自由。友人と気兼ねなく遊びに行ける自由。
コロナが流行りだしてから、一度も会えていない友人が何人も居るし、東京にも他の観光地にも一度も行っていない。気兼ねなく映画館に映画を見に行きたいし、休業中の居酒屋やカフェにも友人と行きたい。そして、大切な思い出を心にたくさん残したい。
きっとコロナ下の状況に置かれているだれもが、私と同じようなことを考えているのだろうと思う。早くこの状況が終われば良いのにとも。少しでも早く私の望む自由が来ればいいなぁ。