洋服を安く買える今、私が最も心掛けている「大切に着る」こと

わたしのちょっとしたエコ、私は世界を取り巻く環境を改善させるために、物を大切にして生きている。
最も心がけていることは、洋服を大切に着るということだ。

近年のファッション流行はカジュアル系がブームで、その流れもあり大手のファストファッションが大きく売り上げを伸ばしている。一方、デパートや百貨店といった高級路線を行く高級ブランドや、流行の入りにくいきれいめ、コンサバ系を中心とした部類のアパレル産業は不況である。
一方私はというと、世間の流行に流されず、長く着れるものを慎重に選んでいる。そうすることで、アパレル業界に長らく根付いていた大量生産大量廃棄を回避することができるからだ。

ファストファッションを製造する労働者の環境は、決して良いとは言えない。それらの多くは海外に拠点を置くが、労働基準法が整備されていないことをいいことに従業員は使われ放題である。
実際に海外では某大手のアパレル工場が火事になり、従業員が死亡した事件が起こったというが、遺族には何の謝罪もなく、大黒柱を失ったまま困窮に陥ったという話を聞いている。

ファストファッションの落とし穴。私が洋服を買う上で気を付けること

廃棄するにあたっても、その量の多さから大量の排気ガスを排出し、地球温暖化の原因になっている。劣悪な労働環境と地球温暖化はアパレル産業が生み出したと言っても過言ではない。
近年この状況を問題視し、ブランドの入ったタグを取って安く販売するといった取り組みも行われているが、流行のあるカジュアルファッションがブームとなっている時点で、まだまだ世間に浸透しているとは言い難い。
これは日本のみならず世界的な問題であることから、私一人の行動では焼け石に水であることは百の承知である。
しかし、私は従業員の適切な労働環境と世界の自然環境を守るため、洋服を買う際には以下のことに気を付けている。

第一に、研究して購入し、製品の質を見極めるために何シーズンも様子を見ること。購入時に質を見極め脆そうなものは購入せず、購入した物は毛玉やシワのできやすさを見るために最低でも3年は手元に置く。
また、質の脆いお店の製品は、たとえ値段がお手頃であっても今後は購入しないようにする。そうすることで値段と質のバランスの良いお店を見つけることが出来る。

第二に、流行物はできる限り購入しない。流行とは、その名前に象徴される通りその時代限りのものであり、長く着ることは難しい。従って、よほどお気に入りのデザインでない限り購入しない。

使えるうちは生きている洋服たち。私のエコは人とモノを守ること

第三に、福袋は買わない。福袋とは、その安さからつい飛びつきたくなるが、中身が見えないことから自分のお気に入りのものが入っていないことが多々ある。
ファッションとは、最大の自己表現ツールであることから、気に入らない商品を大切に扱うことはどうしても難しい。ただでさえ売れ残りであることからフリマアプリで売るにも限界がある。
そもそもお正月に発売される大量の福袋の裏には、正月をも犠牲にしたアパレル定員の安い労働力がある。彼女たちはそのお店のマネキンになることが求められ、棒のような細い足で立って接客をしているが、十分な食事を摂ることができているのかと心配になる。

店員は、ただでさえ安いお給料に買い取りが求められ、その上スレンダーな体形が求められるという三重苦を強いられているのである。アパレル業界が大量生産大量廃棄を辞めれば、福袋のような大量在庫処分も減少し、店員もゆっくり休めるようになるのではないかと思う。

ここまで環境問題や労働問題ばかりに触れてきたが、なんといっても一番の犠牲者は洋服そのものだと思う。
洋服に限らず、物は少なくとも使えるうちは生きている。それを使えるのに捨ててしまったら、物がかわいそうだと思う。
私のエコ、それは人と物を守ること。それが世界の誰にとっても大切だと思うからだ。