中学時代、仲の良かったAさん、Bさん、私の3人でつくったグループラインがある。
久しぶりにグループが動いた。

Aさんと私は、それぞれ地元を出て、Bさんは地元で働いているから、しばらく会ってない。
なんだろうと見てみると、Aさんの結婚報告だった。
そうか、同じクラスになったときから10年。
そりゃ24歳だし、珍しいことではない。

ただ、仲の良い友達の結婚の報告は初めてで、突然「結婚」が身近になった気がして驚いた。

Bさんと私は、祝福のメッセージを送った。
続けて、やりとりの中でBさんからこんな内容が来た。
「私、妥協できないから、結婚できないかもしれない…」
「女は20代前半だし、私もうすぐ賞味期限切れだわ(笑)」
まとめると、早く結婚できない女に価値はないらしい。

え、そうなん?
驚きと、疑問と、悲しみのパンチだった。
Bさんは自分のことを話しているようだったけど、同級生の私はうっかり傷ついてしまった。
何がこんな気持ちにさせるのか、このあと何時間かずっと考える。

女性がクリスマスケーキにたとえられた時代は過去のことではないのか

私は、ずっと彼氏がいない。
それでも勉強や仕事も楽しいし、「そこそこ頑張ってるぜ!」と自分を褒められるくらいには生きている。
今は彼氏がいなくても楽しい。だけど、いたらもっと楽しいのかもな。

将来、結婚したいと思えるくらい大切な人ができたら、すごく素敵だなと思う。
だけど、結婚するしないに関わらず、悔いなく納得できる生き方ができたら良いかな、そんなふうに思っていた。
この考えは、もしかして社会ではそんなに多くない?

もし、ずっと結婚しなかったら、
「彼氏は?」
「まだ結婚しないの?」
「賞味期限切れだね」
と、年1回くらいで、久々に会う友達に言われるのか。
私は健康だから、あと50年生きるとして、50回。
多い時は年2回だったら、100回。
想像するだけで、早めにぽっくり死にたくなった。

Bさんの言う賞味期限の話、聞いたことがある。
「女性はクリスマスケーキ、24日までに買ってもらえなかったら売れ残り」
もちろん、本当にそういう考えだった時代もあるんだろう。
いやいや、人に賞味期限なんてあってたまるか。
若い人の持つ魅力と年齢を重ねた人にしか出せない魅力、どちらも価値があって優劣はないだろ。

若さにしか自分の価値を見出していないから、その看板を取られることへの恐怖では?
なぜそんな呪いを自分や私にかけてくるのか、よくわからない。
考えれば考えるほど、ムカついてくる。

この話、会社の偉いおじさんに言われる方が、よっぽどマシだった。
心の中で「そういう時代っすもんね〜」って納得できた。
中学時代、Bさんは1番の仲良しで、可愛くて、好きな男子は絶対彼氏にできる、真っ直ぐでかっこいい私の自慢の友達だった。

彼女は25歳までに結婚しなかったら、それから先の自分のことを「賞味期限切れ」
だと思って、生きていくのだろうか。
私は、今のBさんが未来のBさんの悪口を言っているような気分になったんだと思った。
どんなBさんも素敵だと思っていた私にとって、すごく悲しくて聞きたくない言葉だった。
そして、いろんな生き方を選べる現代で、そんな考え方をしていることにもかなり幻滅した。

24歳で賞味期限が切れるような生き方はしない

私はいろんなことを考えて、
「じゃあ、世界中の半分以上、賞味期限切れだね」
と、メッセージを送った。

それ以降、AさんからもBさんからも返事は無くなった。
あ〜友達が減ったな。
いや、もっと前から友達じゃなかったんだろうな。
10年前のあんなに楽しかった日から、こんな日が来るとは思ってなかった。

ビビリだから本人には言えないけど、私は24歳で賞味期限が切れるような、しょうもない生き方はしていない。
これから先もする予定はない。
だから今後、私は結婚をしてもしなくても、思い切り楽しく歳を重ねる自信がある。

お願いだからもう2度と、私に同じ呪いをかけてくれるな。