片思い中の彼とは、何もかもがうまくかみ合っている

私は今、絶賛片思い中だ。相手との関係は、フレンド要素が強めのセフレである。
彼と私の性格は全く違うのだが、兄妹なのかと思うほど、波長や笑いのツボ、考え方や生活の価値観、音楽や映画の趣味が合って、うまくかみ合っている。もちろん、体の相性も。
会うと必ず体を重ねる関係ではあるが、離れていても何気ないメッセージのやりとりや電話はぽつぽつとしていて、友達として、すごく良い関係を築けていると思う。

彼はマイペースで、だらしないところが多々ある。会うときはたいてい当日連絡で、連絡が半日取れないこともざらだ。友達に彼のことを話すと、ただの嫌な奴じゃんと言われるけど、それは違う。彼を知っている私だからこそ、彼の欠点すら理解できるのだ。
嫌いも好きと思ってしまうくらい、彼を愛している。これは、家族愛に近いものかもしれない。

「彼女に昇格したい」と、私は自分を変えるための行動を始めた

だから、どうしても彼女に“昇格”したい。そんな彼への愛が私を大きく変えた。
きっかけは前髪を作ったことから始まった。昔の写真を見せ合っていたとき、彼が前髪あった方が絶対可愛いと言った。
数日後、私はのばしていた前髪を切った。恥じらいながら彼に感想を聞くと、可愛い、これで激モテだねと褒めてくれた。

その次は肌だ。彼はよく私の肌を褒めてくれた。そんななか、一時期、少しだけ肌荒れしてしまったことがある。
このままでは会えないと思い、意を決して美容皮膚科に行った。そうすると他の部分も気になってきて、今までは即決出来なかった施術を次々と申し込んだ。
肌の変化に彼はあまり気付いていないようだが、肌に自信を持てるようになった私は朝日のなかでも気にせずすっぴんでいられるようになった。

そして、週1で行っていたスポーツジムには週3で通うようになった。もともとくびれていた方ではあったが、筋肉がほどよくついてきて、彼は私の体を見るたびにセクシーだねと褒めてくれる。彼に、長距離ランが余裕になってきたと言うと、一緒にハーフマラソン出たいねと言ってくれた。

自分磨きをする日々。変われたのは彼への愛があったから

今は彼のために一人暮らしを検討している。デートはいつも楽しいけど、生活感が見えず、恋人として付き合えるのか判断できないと彼が言うからだ。
彼は全く料理はしないが、元カノに胃袋をつかまれていたようなので、並行して料理もするようになった。いつでも彼に出せるようにと、男性が好きなメニューは一通りマスターしている。きっと彼は私の生姜焼きを食べて、じゃあ付き合おうと言うに違いない。

なんて都合の良い女だ、と大半の人は言うだろう。
しかし、彼に選ばれるために魅力的な女性になりたいという思いで、どんどん自分を磨いていった結果、彼と出会う前に比べ、圧倒的に男性から好意を持たれることが増えたので、実質プラスになっていると感じている(もちろん、彼を超える男性が現れることはない)。
人に尽くすタイプではない私をここまで変えたのは、彼への愛だ。そして今度はきっと、私からの愛で、彼の心が変わるに違いない。