「フードロス」は家庭内でも多いと聞いて、ぎくっとした

毎年、節分の日に母がスーパーで恵方巻きを買ってくれるのだが、ことしはどうやら様子が違ったらしい。
「恵方巻きが予約制になったわ!」と母が大騒ぎしていた。
当日、いきなり行っても恵方巻きは買えなくなってしまったらしい。
私は売れ残った恵方巻きが大量破棄されるニュースをTVで見かけたのを思い出した。
そっか、フードロス。フードロス対策で地元のスーパーが恵方巻きの予約制を導入したのである。
サステイナブル、SDGsということばを最近、よく耳にするが、フードロス対策も立派な環境対策である。

調べてみると、フードロスは意外と外食だけでなく家庭内でも多いという。
ギクっ。私は胸が痛くなった。
油断して消費期限が切れて、捨ててしまった食品。
途中で食べ切れずに、捨ててしまったご飯。
本当はちゃんと食べることができるはずなのに。
食材を無駄にしてしまったこと、たくさんある気がする。農家さんが大切に育ててくれた食材が丁寧に運搬されて商品棚に陳列されているわけだが、私はその過程で関わってくださった方々にも申し訳ないし、生ゴミとして捨てられることで環境にも負荷をかけているんだなと、改めて反省した。
もったいない。
世界中で飢餓で苦しんでいる人がいる中で、誰にも食べられずに手間暇かけられた食材を捨ててしまうなんて。
ああ、なんてもったいないことを。

自分ができる範囲で「もったいない」を減らすことができたらいいな

恵方巻き騒動があってから、私はフードロスを減らすために、以下のように改めて行動を見直すことにした。

まず1つ目は、当たり前のことかもしれないが、食材の賞味期限や消費期限の管理である。
頭で覚えておこうとしても、すぐ抜けてしまうので、携帯のカレンダーのメモに「●●を食べる」と、期限が迫った食べ物を書き込むことにした。
私の性格上、好きなものは犬みたいにあとで食べようと隠して置いておくタイプである。そして食べるのを忘れ、食材がだめになって腐ってから「うぉぉぉ、やってしまったぁぁ」と嘆き叫んで後悔することが多かった。
だけどカレンダーメモに書くことで、食べるのを忘れずに済む。そして、「明日はこれを食べるんだ♫」という楽しみができる。まあ、欲張らずに、忘れないうちに、すぐ食べてしまったほうがいいのかもしれないが(笑)。

次に2つ目は、あえて見切り商品や訳あり商品を買ってみるということである。
形がちょっと変であるとか、少し傷んでしまった商品が値段を下げて売られてあることがあるが、すぐ食べるなら購入し、フードロスに貢献するというのもありかもしれない。
値段も安いので大変お得である。
私もスーパーで掘り出し物に出会えたとき、とても嬉しい。

3つ目は知り合いで、お互い余った食材を贈り合うということである。
貰い物の果物やお菓子など自分たち家族で食べ切れないとき、友達や職場の人たちによく配るようにしている。皆さん、喜んでくれて、また逆に私も頂くことも多い。
最近はパン屋さんの知り合いがいる職場の人から、売れ残った破棄予定のパンをたくさん頂く機会があった。とても美味しいパンで、捨てるなんてもったいないなと思ったし、本当に大変ありがたいなと思った。お礼を伝えると、パン屋さんの方も貰ってもらえてすごく喜んでいたらしい。
食材を贈り合ってフードロスに貢献することでお互いがウィンウィン、ハッピーの連鎖になっている。

とまあ、長々と偉そうなことを書いているけれど、私もフードロス対策は始めたばかりである。
体調が悪かったり腐っているのに無理して食べることはよくないが、自分ができる範囲で、フードロス、「もったいない」を減らすことができていけたらいいなと考えている。

来年はどんな恵方巻きを予約しようかな。
サーモンと卵の恵方巻きを食べながら、私はスーパーのチラシを眺めていた。