私は今年24歳になる。まだ結婚はしていないし、将来的にも絶対結婚したいわけでもない。
ただ、昔から子供が好きなのは変わらない。自分よりも年下のいとこが多く、面倒を見たり、一緒に遊んだりしていたからというのもあると思う。だから、好きな人と結婚したら子供が欲しいとは思っている。

私は看護学生時代、実習で出産に関わることがあった。周産期実習といって、出産に関する事を学ぶための実習だ。看護をするのはどの領域でも難しかったが、周産期は特に難しかった。
赤ちゃんの健康のことを考えるのはもちろんだけど、お母さんのこともしっかり見ないといけない。そしてお父さんのことやほかのお子さんがいたら、そのこともふまえて看護をしなくてはいけない。見る観点が多いため、見落とす視点もあって、指導をたくさんうけて、自分の不甲斐なさに涙を流すこともあった。

当人が幸せではないお産に、どう医療従事者は関わればいいのか

実習中、出産を見させてもらえる機会があった。想像よりも呆気なく短時間で終わったことに衝撃を受けた。
出産のその場に居合わせているお母さんお父さんはもちろん、看護師、助産師、医師、みんなが一体となっている雰囲気が記憶に強く残っている。無事赤ちゃんは生まれ、お母さんも健康に問題なく出産は終わった。命の誕生の瞬間に立ち会えたのは、とても奇跡的なことだと改めて思う。

ただ、私には気になることがあった。それは「幸せではない」と、当人たちが感じてしまうお産だ。
赤ちゃんやお母さんが健康的でなかったり、家庭の事情等で喜びだけではない場合もあると思う。それを考えると、どう医療従事者は関わったらいいのだろうか。声のかけ方1つで相手を傷つけることにもなりかねない。そしてそれは、相手によってどんな言葉か分からないというのも難しい。
私の周りではそういった話は今までなかったから、余計に想像ができず、複雑な気持ちになる。ただ、どんな事情であれ、当人たちが幸せになれる選択をしてほしいと思う。

育児と両立しながら人生を送るには、どうしたらいいのか

出産について、もうひとつ思うことがある。それは育児との両立だ。両立すると言っても、家事、仕事、介護など色々なことがあると思う。
生まれてきた赤ちゃんにとってのお母さん、お父さんではあるけれど、お母さん、お父さんも1人の人間。やりたいことや目標もあるだろう。
子供ができたからといって、何かを諦めなければならない瞬間がいつか来るのかもしれない。けれどそれが当たり前になってしまうのは悲しい。
育児との両立が大変なことはもちろん分かっているつもりだけど、1人の人として人生を送るためにはどうしたらいいのだろうかと考える。
これは将来の自分にも当てはまるかもしれないことだから、考えないといけないと思う。考えただけで答えが出るものでもないし、解決されるものではない。ただ、周りの理解や協力は不可欠だと思う。
家族はもちろん、社会的な制度や保証など、環境も重要な鍵になってくる。少子化が進む中、ますます環境は大切になってくると思う。

出産は家族が増えるだけでなく、家族全体に大きな変化をもたらす大きなイベントだ。
みんなが幸せになれる出産がたくさんあることを願っている。