社会人になって最初の家は繁華街の近く。不便なく生活できた

新人研修が終わるタイミングから住み始めた初めての賃貸の契約更新のタイミングで、丁度二年で新居に引っ越した。
最初の賃貸住宅に住み始めたときには長く住むつもりでいたのだが、蓋を開けてみると、一度も契約更新しなかったことになる。
心のどこかで罪悪感のようなものを抱えていたのだが、新居に引っ越して1年半経つ今では、引っ越しの決断をして、心の底から良かったと思っている。

最初の家を見つけたときは社会人一年目ということもあり、最低限の希望条件を満たした後は、家賃の安さを重視した。
初めて住む街ということもあり、繁華街が近くにあるエリアを選んだ。
スーパーやコンビニ、飲食店も徒歩圏内にたくさんあり、生活に不便さはなかった。
残業終わりにも、お酒が入った陽気な通行人はたくさんいても、人通りがなくて怖い思いをしたことはなかった。
朝の通勤時には、駅から流れてくる人混みで自分のペースで歩けないというプチストレスはあれど、回り道をすれば回避できたので、概ね快適に暮らせていた。

コロナ禍で在宅勤務に。一日中家にいると、話が違ってきた

ところがこの快適な生活に変化があったのは、コロナ禍になり在宅勤務が始まったからだ。
一日中家にいるようになると、徐々に不便さを感じるようになった。
まず、バルコニーが東に面しており、周りの建物の関係もあって、日中は日が差し込まない。電気を昼間から付けなくてはならないのと、何となく鬱々とした気分になった。

そして、換気や温度調節のために窓を開けると、会議ができないくらい環境音が大きい。防犯面で大通りに面した物件を選んだことが、ここで裏目に出た。
コロナ前であれば、深夜と休日しか家にいなかったので、日中の交通量が多いことは気にならなかったが、四六時中家にいるとなると話は違った。

窓を閉め切った薄暗い部屋で在宅勤務を続けなければならないのかと、悩んでいたある日、物件の管理会社から、契約更新の時期が近づいていると知らせるハガキが届いた。
当たり前だが、更新するのにもお金がかかるのかと思ったとき、新しい物件への引っ越しが頭をよぎった。

さっそく在宅勤務がしやすい、静かで日当たりの良い物件を求めて検索してみると、最初の家探しのときに家賃が高いことを理由にやめた物件がヒットした。
一度内見をしていて、住んでみたいと思ったことを思い出し、再度内見してまだ住みたいと思ったら引っ越そうと決めて、不動産会社に連絡をした。
その週末の日曜日に内見が決まった。

友人の意見は違ったが、引っ越すと静かな夜の快適さに驚いた

前日の土曜日に友人と会う約束があったので、引っ越してしまっていいのか迷っていることを、メリットとデメリットを挙げて相談してみた。
すると友人は、ライフラインのスーパーが遠くなることと、間取りや広さがあまり変わらないのに家賃が高くなることを理由に「私なら引っ越さずに今の物件を更新する」と返答してきた。
もっともな意見だと、まだ迷いながら次の日に内見に行った。
しかし、一度目の内見のときよりも、静かなことや日当たりが良いことに感動をし、引っ越しを決めた。
問題の家賃だが、住みたい場所に今なら住めるということと、社会人一年目のときからこの物件に住んでいれば、引越し代含めて同じくらいの支出になっていると計算し、目を瞑ることにした。

引っ越して、実際に住んでみて、夜が静かであるということはこんなにも快適なのかと驚いた。また、家賃が高い分設備も整っていて、一人で住むにはもったいないなと思うまでになった。
間取りの問題で一人暮らし専用であるが、友人や、できれば彼氏を呼んでお家時間を楽しみたい。
家は実際に住んでみないと分からないことが多いので、環境を変えることに不安はあったが、一年半前のあのタイミングで引っ越しを決断して、本当によかったと思っている。