就職活動や転職活動をする際、失敗したくないと、みんな思うだろう。そこで、声を大にして言いたい。
面接や採用時の職場とのやり取りで違和感を感じたら、どうか自分の直感を信じてほしい!
決して妥協はしないでほしい。自分をもっと高く見積もっていいと思う。自分を大切にしてくれる会社を選んでほしい。
違和感を持ったまま選んでしまった会社で感じた身の危険
私は2回転職したのだが、1回目の転職は、焦って入社してしまった。
というのも、前職で体調を崩して休職し、そのまま退職してしまったので、無職だったからだった。
元気になって早く働きたい!という焦りから、採用時の職場の対応に、どこかおかしいと違和感を持ちつつ、きっと気のせいだ、このまま上手くいけば無職じゃなくなる、働ける!と、自分の心に蓋を閉めていた。
案の定、会社はワンマン社長で、文句があるなら辞めろと暴力まで振るう職場で、身の危険を感じ、結果的に辞めることになってしまった。
その反省を生かして、2回目の転職活動では時間がかかってもいいから、妥協せず自分の直感を信じて、自分を大切にしてくれる新しい職場を探すことにした。
面接を受けるまでの採用担当の方とのメールでのやり取りや電話越しの対応が、丁寧かどうか。やり取りの中で、「ん?」と思うようなおかしな点や違和感はないか、など。
向こうが働き手を選ぶのならば、当たり前だがこちらにも会社を選ぶ権利がある。
採用してやっている、働かせてやっているんだという前の会社のワンマン社長の言葉は絶対に間違えている。会社と従業員の関係は対等であり、どちらか一方が上から目線なのは、おかしな話である。
前の会社では、採用後のやり取りで違和感を持った場面があった。
面接のときはまだ丁寧であったが、採用が決まったときのワンマン社長からの電話で、「あなたを採用することにしたが、もちろんうちの会社来るよね?(断らないよね?)」という言葉に圧力を感じたのである。
押しに弱い自分は、思わず無職で焦っていたこともあって、思わず「はい!」と答えてしまった。せっかく採用してもらったのに申し訳ないし、ここで逃げたらいけないのかもしれないという謎の思い込みで。
「ここにしよう」と決意できたのは、私と向き合ってくれたから
それに比べて、2つ目の転職活動のとき、つまり今の会社の採用担当者の方は、とても丁寧であったし、一方的ではなくてちゃんとまず私の考えを聞こうとまず耳を傾けてくれていた。
面接のときもそうだ。ただ会社のよい面だけでなく、悪い面も正直に話してくれて、勤務時間が昼から夜9時までの夜中心になるけど大丈夫かとか、特殊な事務だから、つぶしが効かず次の転職先に生かせないかもしれないけど大丈夫かとか。
それでも一緒に働きたいと思ってくれるなら嬉しいですと、とても謙虚に対応してくれた。
採用の電話をいただいたときも、「私たちは、しばしばさんを採用したいと思っていますが、まずは、しばしばさんの気持ちが大事なので、他に条件のいいところがあれば遠慮なく言ってくださいね」と本当に誠実に言ってくださり、それを聞いて私はここにしよう!と思えたのである。
大手で前職よりも待遇がいいというのもあったが、こんなにも正直に心から自分と向き合ってくださる方がいる職場なら大丈夫だろうと、安心することができた。
その担当者の方とは入社してからもたくさんお世話になって、仕事だけでなく、人として鏡のような本当に思いやりにあふれる方で、たくさん色んなことを学ばせていただいた。私の職場人生において、その人と出会うことができて本当によかったなと思う。
自分のことを大切にしてくれる会社を探せば、きっと出会えるはず
1つ目の転職活動のとき、違和感を抱きながらも入社してしまったけれど、そこから辞めて2回目の転職活動をしなかったら今の会社で働くことはなかったのだから、人生というのは不思議なものである。
一度失敗して、あのときに職場選びについて学ぶことができたから、今の会社に入ることができたのだろう。
あのときに、絶対に妥協しない、対等に自分のことを一人の人間として大切に扱ってくれる会社に入るんだ!という決断があったから、今の会社で生き生きと働くことができている。
もし、就職活動や転職活動をされる方がいたら、どれだけ長い時間がかかってもいいから、自分のことを大切にしてくれる会社を焦らず探してほしい。そして、もし私みたいに失敗しても大丈夫。
自分を大切にしてくれる会社を選ぼうという軸がぶれないかぎり、世の中にはたくさんの仕事で溢れているから、きっと次は素敵な会社に出会えるはずである。