私は数年前から、最低でも毎日6時間の睡眠をするよう心がけている。
睡眠の重要性は理解しているが、「中途覚醒」するようになった
大学に入学し、地元を離れ一人暮らしを始めた。不安はあったものの、生活リズムを自由に決めることができた。そのため、大学の先輩や友人と夜遅くまで遊んだり、お酒を飲んだりしていた。
また、当時の私は、どこから吹聴されたのか、「徹夜して仕事や勉強する人はかっこいい」と思っていた。要領がよくない自分のせいでもあるが、課題が間に合わなそうな時やかっこいい自分を演じたい時は、徹夜で勉強することもあった。
しかし、徹夜のツケは必ず返ってくる。睡眠不足で授業に集中できなかったり、ストレスを感じやすくなるのだ。
最初はそれほど気にしていなかったが、次第に心身を蝕むようになり、日常生活にマイナスな影響を及ぼすようになった。
卒業研究を意識するようになってから、無駄な徹夜を減らすことを心がけるようになった。
睡眠時間を十分確保すること。その日のうちに就寝すること。それを継続し、現在に至る。
新卒社員として会社に入社してからも、その習慣は変わっていない。しかし、睡眠の質が変化した。
職場環境にストレスを感じ始めてから、夜中によく目が覚めるようになった。中途覚醒という現象で、ストレスやプレッシャーによるものらしい。心身のストレスが極限まで達し、3ヶ月間休職した。
復職した現在は異動させてもらい、以前よりストレスの少ない部署で働いている。その部署の社員はいい人ばかりで、私も安心して仕事できるようになった。プライベートとの線引きもしっかりできている。
だが、中途覚醒は治っていない。夜中に一度も起きずに睡眠できる日の方が少ない。
しかし、生活に大きな支障が出ていないため、さほど気にしてはいない。睡眠時間を合計しても6時間に達しているため、それでいいだろうと思っていた。
現実世界では恋愛をしていないのに、過去の片思い相手の夢を見る
ある日、仕事が終わり帰宅してから連続ドラマを観た。恋愛ドラマで、その日は起承転結の「承」。主人公の二人が結ばれ、次回予告で幸せそうな恋人生活が映されていた。
久々に恋愛ドラマでキュンとしたと思う。トキメキを抑えつつ、いつも通り眠りについた。
夢を見た。
高校時代の同級生である男子の結婚披露宴に参列していた。彼におめでとうと声をかけたり、久々に再会した同級生との会話に花を咲かせていた。とても楽しかった。
目が覚めた。午前3時過ぎ。また途中で目覚めてしまったと思いながら、再び眠りについた。
また夢を見た。しかも、さっきの続きだ。
披露宴後、クラスメイト全員で二次会会場へ向かうため外を歩いていた。私は列の先頭の方にいて、後ろにいる皆を見渡した。仲が良かった女子、苦手だった女子、3人でふざけ合いながら歩いている男子。当時の思い出に浸っていた。
会場に着いた。皆が会場入りしていく中、私は入り口である人を探していた。そして、列の最後尾にいたであろう、当時片思いしていた男子を見つけた。胸が高鳴った。
目が覚めた。午前4時過ぎ。また寝たら、夢の続きを見れるだろうか。
眠ったものの、結局続きの夢を見ることができず、いつも通りの時刻に起床した。
眠気がいつも以上にひどい。それに加えて、現在恋愛をしていないのに、誰かに恋をしている時の感覚に陥った。昨日のドラマのせい?夢の中の披露宴?片思いしていた彼?
高ぶる心のまま、家を出た。音楽を聴きながら通勤しているのだが、シャッフルしているにも関わらず、心に刺さる恋愛ソングばかり流れた。
電車の席に座れた。心を落ち着かせるために音楽を止め、軽く眠りについた。
会社に着いて、打刻する。眠気と浮かれた心を覚ますために、熱々のコーヒーを口から流し込む。
こんな日もある。それでも、仕事をしなければならない。
もうすぐ始業時間。今日も一日頑張ろう。