デリヘル、ホテヘル、ソープ、ピンサロ、セクキャバ、風俗エステ、イメクラ、のぞき部屋、ラブドールデリヘル、SMクラブ、etc……。
男性用風俗には色んな種類の大人の遊びが存在する。女性であってもストリップ劇場やハプニングバーに入ることは可能だが、女性が男性用風俗を利用することは出来ない場合がほとんどだ。
しかし、最近になって女性用風俗という言葉を知った私は、好奇心が止まらなくなっている。

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元々、女性用風俗のようなサービスは江戸時代にもあったらしい。しかし、時代によって禁止されてしまったようだ。いつの時代もタブー視されがちな性に対する問題は闇が深い。

しかし、時代が令和となった現在では女性用風俗も全国で件数を増やしている。
"マッサージをメインとした本番なしの女性向けサービス"。その言葉に私の口角は上がってしまった。
YouTubeやインターネットサイトで「女性用風俗」と検索をかけては色々な情報を飽きるほどに見漁り、興味は増すばかりだった。

私は個人的に、男性の中での性欲の差と女性の中での性欲の差は女性間での方が差が大きいのではないか、と思っている。男性が身体の構造上、自慰行為をすることは一般的であると認知されていても、女性は身体の構造上、特別に必要な行為ではない、と一般的に認識されている。それ故に、女性同士の間でも自身の性欲や性的趣向、マスタベーションについてを語ることはほとんどない訳で、女性の多くが誰にも言えない性の悩みを抱えているのではないか、と思う。

少なくとも私は抱えている人間の内の一人だ。

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未だに、数値化できない自分の性欲というものが強いのか弱いのかも分からなければ、自分の女性器が平均的な形をしているのかも分からない。セックスには正解がないからこそ、毎回不安にさせる要素がある。
そんな悩みや満たされない想いを女性用風俗という形でお金で買えるのは、とても良いことのように思えた。

しかし、私の頭の中では女友達が「好きでもない人とお金を払ってまで?終わった後に虚しくなるだけでしょ。それに何か気持ち悪い。性病とか大丈夫なわけ?」と言い出すであろう声も想像できた。

けれど、"お金を払ってまで"ではなく、寧ろ"お金を払わないとアウト"だと私は思っている。間違った一歩を踏み込んでしまわないためにも、この関係性がお金でしか成り立たないビジネスであるという事を自分に認識させるためにも、お金だけが現実に引き戻してくれる唯一の手助けアイテムになると思うからだ。
自分を傷つけないためにセフレではなく女性用風俗、という選択をするのだ。あくまで自分は快楽だけを"買いに"やってきたのだと。

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そして、こんな将来の想像もしてしまう。
子育てが一段落した後、自分を性的対象として見てくれなくなった夫との生活。どんなに高い美容医療を施しても決して昔の体に全てが戻ることはなく、若い女の子の肌艶には敵わないことを鏡の中に受け入れた時、私に夫を誘惑できるようなメンタルは消え失せているだろう。そんな時、私の性欲は行き場を失い泣くだろう。

女性用風俗では、シンプルに癒しや刺激だけを求める女性、男性経験のない女性、オーガズムを体感したことのない女性、過去のトラウマを克服したい女性等が利用するらしいが、既婚者の中では女性として扱ってもらえることやレスによる満たされない思いの解消のために利用する人が多いらしい。

私は、自分が将来利用することになるかもしれない女性用風俗というサービスを予め知っておきたい。そして、お金で成り立つプロによる偽りの愛の時間という世界を買ってでも知り、新たな可能性を探してみたい。

ずっと、静かに計画を立てている。
私は、今年、女性用風俗に行く。
勿論、行ったことは誰にも言うつもりはない。