現在、社会人8年目。社会人1年目の夏、大学生の頃から付き合っていた人を振って以来、彼氏はいない。
周りからみれば、長期間彼氏がいないと性格が悪い人間なの?や、理想が高すぎるんじゃないの?などと言われる訳である。半数の人間は恋愛することが幸せであり、最終的に結婚がゴールであると認知しているからこその発言なのだろうと思う。
そんな私も学生の頃は、母に言われたように社会人3年目か4年目で結婚して仕事辞めて、パート勤めして子育てをする方が人生の中で幸せだろうし、一般的なものだと思っていた。
とまあ、そう刷り込まれて生きていたから、それに対してなんの疑問も抱かなかった。そのようにするには、多少彼に嫌な想いをさせられても、この彼といることで幸せであると思っていた。

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今思えば、自分を好きでいてくれる彼が好きだった。
元来自分に自信のない自分には、それだけが1つの武器として自信を持たせてくれてた。そのために、彼に愛情を注いでいくこと、多少の嫌なことも流せる器の大きい彼女が良いものと考えてた。
だから、軽度の潔癖である私からしたら考えられない、荷物をその辺の道路に直置きすることや座ること、食事の際は食べ方が汚いのに料理の評論をすること、妊娠したとして学生だから中絶してねなど、何一つ耐えられないけどそれぐらい許すのが当たり前だと思った。女子大に通っていたこともあり、自分の中で異性は彼しかいないし、一生この人だと思っていた。

だが、社会人になれば彼以外の異性と出会い、考えはがらりと変わった。
社会人1年目で疲弊する毎日だが、上司にも恵まれ、異性で周りも見れて尊敬出来る人に出会えた。そして休みの日に彼に会えば、疲れた表情を見せると楽しそうにしろと言われて、なんでこの人は自分のことしか考えていないし、休みの日なのに気を使わないといけない、もはや会うことが仕事ではないかと思い、振る決断に至った。

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別れる前に私を笑わせようと何度も変顔する彼に「その顔、不細工だね」と言った、私のような性格の悪い、高望みする人間は、身なりであったり言動がかわいい女の子を演じないと付き合うことが出来ないと思っていた。
でもとにかく真っ先に幸せになりたいと思い、合コンや街コンに行ったけど、悪徳商法やデートに毎回遅刻する人、付き合ってもいないのに彼氏面されるなど、恋愛って何なんだろうと考える毎日を過ごした。周りの女の子達はかわいい、性格がいい、だからかっこいい人達に声をかけられるのだろうと思った。
自分もそうすればよかったのだろう。だけどそれは自分のことを偽ることになるし、出来るものと出来ないことがあり、努力するのってなんでなんだろうと疑問が沸き行動が出来なかった。努力したところで特に何も起きないだろう、と思う心もあったのが、一番の原因かもしれない。

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ただ、コロナ禍により人と会うことがなくなり、出会いは減った。傍から見れば30歳前にして彼氏もいないし、結婚もしていなくて寂しいし可哀想なんて思う人もいるだろう。でも人と会う機会が減ったことで分かったことがある。
それは自分が自分らしく過ごせる相手が良いということである。自信がなくて相手に埋めてもらう恋愛はどちらかが心を消耗してしまうし、ストレスも溜まることに繋がる。相手を疲弊させてまでする恋愛や結婚は、どちらにとってもメリットはない。
自分を好きになることや考えをしっかりと持つことで自信に繋がり、さらに余裕が出来ることで相手のことを考えられ、優しい気持ちでいられるような気がする。
何年も社会人になって紆余曲折あったけど、今はこの1人の生活で自分で考え自分で行動することを大事にしていきたい。