「友達とルームシェアをする!」
10年前の日記にはこう書かれていた。
そして今、高校の同級生3人とルームシェアをしている。

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ルームシェアを始めてから、かれこれ3年くらい経つが、楽しさしかない。
当初は2人だけのルームシェアも今では4人暮らし。
仕事で悲しいことや嬉しいことがあったら、帰って聞いてくれるルームメイトがいる。
日常で起こる喜怒哀楽を受けとめてくれ、落ち込むようなことがあっても笑いに変えてくれる。
デート前日には、メイクと洋服について家族会議。
失恋したときは号泣する私を見てみんなは大爆笑。不覚にも悲しさなんて吹っ飛んでしまった。今でも失恋マスターと揶揄される。
さらに、4人目のルームメイトはプロポーズを断って、今年から入居を決めた。
毎日のくだらない話から、時には深夜まで真面目な話も。
選挙の前日には、候補者の方の公約を洗い出し、誰に投票するか協議。開票速報が始まった途端、テレビの前であーでもない、こーでもないと議論も。

最近だと、ルームメイトが仕事で成功を収めた。あまりにも嬉しくて泣いてしまった。この3年間、隣で努力や苦労、色々な姿を見ていたからこそ、彼女に対しての想いがあふれ出た。
うれしいことは2倍、悲しいことは2分の1。

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しかし、私がぬくぬく生活をしている一方で、日々悲しいニュースをSNSで見る。
戦争が起き、虐待のニュースが流れ、地球温暖化は進み、平均賃金は上がらぬまま物価高騰。
「難しいですね」と専門家が言い、「検討していきたい」と政治家が言う。そして私は「私には何もできない」とつぶやく。
社会人になって3年目。
そろそろ学生時代には見えなかった世の中の“あれこれ”に気づき始めた。
本を読んでも、仕事を頑張っても、ボランティアをしても、寄付をしても、選挙に行っても世の中は変わらない。

この家にいたら楽しいことしかないのに世の中にはどうにもならない問題であふれかえっている。
世界中の人が温かい気持ちと言葉で接すればいいのに。
世界中の人が私たちのルームシェア生活のように過ごせたらいいのに。
ありがとう、ごめんね、いってきます、ただいま、おいしい、うれしい、がんばろう、だいすき、だいじょうぶ、すてきetc。
相手を想う言葉ですべてが変わる。
きっとルームシェアが楽しいのは当たり前に思いやりを持って接しているから。

世界は一筋縄ではいかないようだが、まずは私自身と、私と関わる人を大切にしよう。
「私には何もできない」で終わらすのではなく、私には何ができるかを常に考えよう。

いつ何が起こるかわからない世の中だからこそ、今という時間をめいいっぱい楽しもう。そしてこの邪魔されたくない時間を失わないために、今日もルームメイトにありがとう、と伝える。

最後に、今という時間がたまらなく好きだ、ということをここに残したい。