わたしは政治に詳しくない。
関心も高くないし、歴代総理大臣の名前も言えない。
だけど、政治は汚い世界で嫌だなあと思う。
そんなわたしが政治に求めることは、もっと綺麗な世界にすること。
そして、若者に求めたいのが選挙に行くこと。

新聞も読まない、ニュースに大して触れないわたしでも、こんな出来事があったのは思い出せる。
年195回の日帰り出張で、300万円以上を政務活動費から支出した号泣県議。
在職1日で文通費満額の100万円が支給された議員。
1億円を横領し、私的に土地を購入した副大臣。

ドン引きだけど、こういう汚いことがまかり通る世界なんだと思う。
そして、こうやってバレてニュースになるのはほんの一部で、実際にはもっとたくさんあるんだろう。

だけど、文句を言えるのは、投票している人の権利だと思う。
欅坂46の「サイレントマジョリティー」という曲には、「声をあげない人は賛成している」「人に任せるな」「行動しなければ伝わらない」といったメッセージが込められている。

わたしもそう思う。
声をあげない以上は文句がないのと同義だし、嫌なら自分にできる範囲内の行動で示さなければならない。
だからわたしは、選挙に行く。

◎          ◎

女性候補予定者に「顔で選べば1番」と言った議員。
「秘書がやった」と他人のせいにして、逃げようとする議員。
国民には自粛を求め、8人での会食を行った首相や幹事長……などなど。
政党も候補者のこともよくわからないけれど、こんな候補者は選びたくない。
下調べをするのはせいぜい選挙の前々日か前日ぐらいだし、選ぶのも基本的には消去法だけど、より賛同できない政党・候補者を遠ざけるために選挙に行く。
選べる政党・候補者の中から決まるのだから、どうせなら少しでもマシなのを選びたい。
だから、白紙投票はできれば避けたいけれど、どうしても全員無理だったらそれも最終手段。

もっと綺麗な世界になればいいと思う。
だけどそれは、一般人が「億万長者になりたい」と願うくらい、現実的ではない希望。
そこに少しでも近づけるためにできることは、「汚い」よりも「ちょっと汚い」を選ぶことだと思う。

◎          ◎

そしてもう一つ、選挙に行くことを若者に求めたい理由。
これも全然意識高い系とかではない。

もし、わたしが税金を好き放題するために政治家になろうと思ったら、こんな感じだろうか。
まずは、当選する(税金を使える立場を手に入れる)ことが目標。
当選するために投票数を獲得。そのためターゲットを絞る。
若者はダメだ。甘くささやいても投票しないから、人数も多くて投票率が高い高齢者にしよう。
福祉や介護を充実させるよ!など、高齢者にとって甘い言葉を紡ぐ。
これで、まず間違いなく多くの票を得ることができる。

若者の投票率が超低くても、高齢者の投票数を優に上回るほど、若者が爆発的に増える。
そんな奇跡が起きない限り、若者に有利な政策を打ち出してもらう方法は、若者の投票率を上げるしかないと思う。
それをしない限り、高齢者が増えるにつれ、高齢者にとってより良い政策が打ち出され、若者はどんどん苦しくなるに違いない。
高齢者にとって良い政策なんて、若者から税金をしぼり取って支えてもらおう!ぐらいしか、わたしには思い浮かばない。
絶望だ。
若者の投票率が上がり、投票数が高齢者を上回るか、せめてトントンになれば、当選するために若者にとって良い政策を打ち出す政治家が現れることは間違いないはず。

だから、選挙に行っていない若者にぜひ、投票をしてほしい。
目的が「若者の投票率を上げること」だけなら、白紙投票でも大きな意義だと思う。

わたしは、自分の未来を絶望から遠ざけるために、選挙に足を運んでいる。
もし、これを読んで賛同してくれる方がいたら、わたしと一緒に選挙に行きませんか?