もはや隠しきれていないと思うが、私は生まれてこのかた一度も彼氏がいたことがない。
もちろん告白されたこともないし男性経験もない。いわゆる「喪女」という分類に入る。
28歳にもなると、結婚・出産が当たり前の世界に。
つい先日も、高校の同級生がプロポーズされたし、また別の日は大学の同期が第二子を出産していた。
その中で、私はまともな恋愛をしてこなかった。人生の周回遅れもいいところだ。

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自分で言うのもあれだが、決して恋愛に向いてない環境にいたわけではなかったと思う。
女子クラスにいたとか、男子が根本的に少ない学科だったとかはあったが、小・中・高・大とちゃんと共学に通っていた。
まあ、部活は吹奏楽部だったし、大学でサークルには入ったが飲みサーでいじられ役になって途中で辞めたりはしたが。
もちろん、ちゃんと好きな人もいた。
初恋は小学生の時。その初恋を中学まで引きずってはいたものの、ちゃんと高校に進学すると別の人を好きになっていた。
大学生の時は、友達と同じ人を好きになって、結局友達に取られてしまった、と言うことが2回もあった。
そんなこともあったが、無事私は社会へ放り出された。
社会人になるとますます出会いはなくなり、気づいたらこんな年齢になっていた。

社会人になってからはいくつものマッチングアプリを、辞めては再開し、再開しては辞め……を繰り返してきた。けど、結局いい出会いには繋がらなかった。
社会人2年目の頃、アプリで知り合った人と一度食事に行ったことがあった。
その時は良かったのだが、後日「私の隣に男の人がいるのって……?」と違和感を覚えてしまい、自然とフェードアウトしてしまった。
つい1年ほど前にも、いい感じにやりとりをしていたが、違和感を持ってしまいフェードアウトをしたということがあった。

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恋愛対象は男性だし、今まで女性を恋愛対象として好きになったことはない。
もちろん、人並みに男性経験をしたいとも思っている。自分で自分を慰めることも多々してきた。
ただ、「好きな人がいて心躍らせている自分」を客観的に見ると気持ち悪くなってしまい、恋愛を断ち切ってきていたように思う。
こじらせているにも程がありすぎる。

ここまでの年齢に来てここまでこじらせすぎると、様々な恋愛ステージは来世に期待するようになってきている。
世間一般の人が順を追って経験する恋愛はもうできないと思っているし、もう手遅れだと感じているからだ。
ある青春アニメ映画を見て「来世こそあんな甘酸っぱい恋愛しよう」とか、あるお仕事恋愛ドラマを見て「来世はこんな大人になって恋愛をしよう」とよく思うように。
結婚情報誌は付録目当てに買うものだし、大好きなアーティストの曲なのに失恋ソングには大抵共感できない。
どこで人生を踏み外してしまったのだろう……。

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ここまで純潔を守りすぎていると、いっそのこと知らない人と一夜を過ごして、その人に純潔を捧げてしまった方が良かったのだろうか。
もっと貪欲に、奔放に男性を求めるような生活を送っても良かったんじゃないか。
そんなことばかり思うようになってしまった。
そう思う反面、ちゃんと恋愛経験を積みたいとも思っているし、いい人がいれば結婚もしたいと思っている。
だからまたマッチングアプリをやっている。だけどやっぱりうまくいかない。
原因はわかっている。出不精なのと自分に自信がないからだ。
わかっているのに解決しようとしない自分が嫌いだ。
でもやっぱり、人並みの恋愛もしたい……。

そんなグダグダ言っているうちに、どんどん年老いていく。
「いない歴=年齢」をこうやって更新していくのだろうなと思う。
果たして、私の「いない歴=年齢」が解消される時が来るのだろうか。
ここまでの自分の生き方を全肯定するつもりは皆無だ。
だけど、恋愛をしたことのない自分とこれからもうまく付き合っていきたいと思う。
そして、あわよくば、こんな私を受け止めてくれる素敵な方に出会えるよう、私も少しは自分を変える努力を続けたい。