私の「隠しごと」は、カクシゴト、つまり「書く仕事」である。
のっけからダジャレかい!と思われた方、すみません。これ思いついたときは自分では結構イケてると思ったんですがね、文字に打ち込むとひどいですね、はい。でも、含意は本気です。
毎週金曜日にかがみよかがみからLINEメッセージで、新しいテーマが届く。急いでテーマをスマホのメモに書き落としたら、そこから1週間はそのテーマに頭の中を占拠されるのだ。さあ、「まよ」の時間の始まりだ。
お風呂の中で、寝る寸前に、トイレの中で、ご飯を食べながら、友人と会話しているとき、どんな時でもエッセイの種が少しでも頭に落ちてくると、直ちに猛然とスマホにメモを取る。だってそうしなければ逃げてしまうから。人間はすぐに忘れてしまう生き物だということを、エッセイを書くようになって初めて知った(私だけか?)。
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または、エッセイを執筆する前の勉強にも精を出す。エッセイや文章の書き方の指南書、素晴らしい書き手(不遜にも「先輩」と呼ばせていただく)によるエッセイ本をむさぼるように読む。直接エッセイの書き方に触れていないが、美しい文章に触れるために小説を読み、自分に深みが出るかもと思い哲学書などにも手を出した。本だけでなく色んな経験を積もうと、美術展や映画館に行き、はたまた一人旅にでることもあった。
そこで学んだこと、経験したこと、感じたことをこれまたメモに残しておくと、そのなかにたまにエッセイの種がある。
そうして打ち込んだメモを基に、休日になるとパソコンに向かい、文章としてまとめていく。上手くできないことが殆どだが、たまに一週間頑張ったご褒美のように、良い文章が仕上がるときがある。そんなときはその幸福感だけで1週間のおかずとなる。
そうして出来上がったエッセイはとても愛おしい。ランキングに入ると飛び上がらんばかりに喜び、感想など頂けたら昇天。1週間のおかずが追加される。
そうしているうちにほらまた金曜日、新たなテーマ!投稿締切日を「納期」と位置づける私にとっては、かがみよかがみのエッセイを書くことは、立派な「書く仕事」なのである。かなり、マジなのだ。
こうして「まよ」で書いたエッセイを、家族や彼氏、友人は読んでくれている(おーいみんな、感想待っているぞ)。だからこの「書く仕事」は、厳密には「隠しごと」ではない。でもエッセイの裏に隠した野望は、あまり知られていない。というか言っていない。
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私が隠してきたこと、野望。
私は、「書く仕事」をライフワークかつライスワークにしたい。
元々文章を書くことは好きだった。しかし、かがみよかがみに出会って、エッセイを書くことが習慣となり日常の一部になってから、よりその思いは強まった。その第一歩として、かがみよかがみで書いたエッセイを本にまとめ、出版することが今の目標である。
本は一冊大体10万文字くらいで構成されているという。エッセイが1,500~2,500字くらいだから、間を取って2,000字だとして、最低50本のエッセイが必要なのだ。
30歳になるまでに、あと1年9か月。大きなことを成し遂げようとするには、時間はあるようでない。でも、毎日せっせとエッセイの種を集めるには、時間はないようである。
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そういえば、高校3年生の頃、大学受験の志望校を選ぶ家族会議で母がこう言っていたっけ。
「本当の夢を見つけたとき、人はそれをせずにはいられないほど、夢中になるんだよ。努力は夢中に決して敵わない」と。
どうやら私は夢中になれるものを見つけられたみたいだ。このエッセイが、50本のうちの1本になることを祈って。そして、「書く仕事」という隠しごとを公にした今、これを読んでいるあなたも、私の野望の共犯者の一人である。
応援してくれ、などとは言わない。応援させてみせる。
あと1年9か月、生暖かい目で、しばしのお付き合いを。