小学校の中学年頃から体毛を気にするようになり、中学生になると毎日のように体毛の自己処理をするようになった私は、高校生になって脱毛サロンへ通い始めるようになった。
当時は、今のように情報も多くなく、自分の身の回りの人間から聞くだけの少ない、偏った脱毛に関する知識しか持ち合わせていなかった。

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しかし、近年ではYouTubeなどにより、専門の医師や一般経験者からの多くの情報を得ることができるようになっている。
私も今の時代に高校生だったら、初めから医療脱毛しか選択しなかったのにな...と無知であることから、無駄にしてしまった多くの脱毛代を未だに悔しく切なく思う。
そんな私の現在のアンダーヘアは、ハイジニーナだ。そう、所謂、無毛状態。別の名で言うなら、パイパン、ツルツル。

キッカケは、高校を卒業してから知り合った年上の男と夜に関する会話をしていた時の彼からの一言だった。
「無い方が楽じゃね?」
彼の言うソレは、ハイジニーナを意味していた。
当時の私は完全に彼に夢中であり、付き合ってもいなければ、夜の関係になる可能性すら無かったのにも関わらず、この言葉を聞いてから色々と調べたのちにVIO脱毛を決意したのであった。

今の私であれば、たとえ惹かれていた相手であっても、体毛で人を判断するような男や、自身の希望を他人に強制するような男に好意を継続させることは出来ないだろうし、そんなセリフを聞いたのなら秒で気持ちが冷めてしまうと思う。
そして、「それならお前が脱毛代を出せよ」「アンタがデリケートゾーンの脱毛をすれば?」などと言い返すことも出来るだろうが、若き日の私は、彼と付き合いたいという思いだけで、ただただ必死だった。

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だが、結果として、私は彼と付き合うことは出来なかった。けれど私は、ハイジニーナにしたことをとても良かったと思っている。

勿論、「過去に好きだった男の一言により、デリケートゾーンの毛を全てなくした」と言えば、多くの男性は嫌な顔をするものだろう。でもこれは、言う必要のない無意味な言葉だ。
少なくとも、私の未来の愛する旦那様に言うつもりは一切ない。なぜなら、キッカケは過去に片想いをした男の一言であったにせよ、この選択を最終決断したのは私なのだから。

だが、これに関しては男性側の性の好みによる“興奮する・しない問題”があることも事実だ。けれど、男性の興奮のためだけに自分の快適さや願望を我慢することは、個人的には何だか少し違うような気がする。

自分のために決意したVIO脱毛。それは、臭いやかぶれや痒みを防止し、私を清潔にしてくれた。
将来、自分が介護が必要になる年齢になった時にも、毛がないことで性器を清潔に保つことができるのはとても魅力的だと思う。黒いものに反応するレーザー脱毛は、白い毛を脱毛することができない。選択は常に時間との戦いだ。

甘酸っぱい恋が生んだ私のVIO脱毛のキッカケは、私が私を好きになれる次のステップへと連れて行ってくれた。