特集:一人で暮らす一緒に暮らす

亭主関白な彼は口を出し、生活費を入れていないわたしは家政婦みたい

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わたしはときどき、彼氏の家に泊まりに行く。
だいたい3泊とか4泊で、長いときは1週間。
彼と過ごす時間は、楽しくもあり苦痛でもある。

1回り以上年が離れていて、わたしにはロクに収入がないから、お泊りのときは金銭的に頼りっぱなし。彼の家に行けば、わたしはプラスだと思う。
彼はそんなに自炊をしないけれど、わたしが行くと自炊生活をするので、必然的に水道・光熱費とガス代は跳ね上がっていることだろう。
食費も、わたしと買い物に行けば、彼にとって必要のないものも買わされていると思う。
わたしと彼の2人分の自炊費用は、彼が1人で外食するよりも確実に安く済ませている自負はある。
それでも、彼が仕事に行っている間、1人なら使わないであろう電気、毎日1人だったシャワーやトイレが2人になると、トータルで彼にとってプラスかと問われれば、答えはNOだと思う。

◎          ◎

ここからは、わたしのマイナスの話。
朝、わたしは起きる必要がなくても彼と同じ時間に起き、彼の朝ご飯を用意する。
食事とカトラリーを机に並べる。
そして、前夜か当日の朝に用意したお弁当を、彼に持たせて送り出す。
彼が家を出たら洗濯機を回し、机の上に放置された食器類をシンクまで運んで洗う。
そして、汚い家を掃除する。
彼の家は、わたしがいなければ何年も掃除機をかけないし、マットや毛布類も一度も洗濯することなく使用するし、お風呂はカビの温床だ。
洗濯が終われば干して、わたしが行くとき以外触れられていないであろう洗濯機のフィルターも綺麗にする。

ここまで、頼まれてやっているのは朝ご飯ぐらいで、洗い物と洗濯は連泊するうち1回ぐらい「やっといて」と言われるが、言われなくとも毎日やっている。
なぜなら、溜めたらハンガーも干す場所も服も足りなくなるから。やらざるを得ない。
そして日中は彼の匂いに包まれた空間で自由に過ごし、夕方に当日の夜ご飯と明日のお弁当を作って、彼の帰りを待つ。

◎          ◎

彼が帰ってきて、食事を出すと、わたしが食事を運ぶ順番にケチをつけられた。 
彼曰く、「汁物を先に出すと冷める」らしい。
炊き立てのご飯もおかず2品も汁物も、全て温かいものだから、温め直し終わった順に机まで運んだ。
米が先なら米も冷めるのでは?おかずだって先に出せば冷める。人間には2つしか手がないのだから、2品でない限り全て同時には運べない。
と思うけれど、不満みたいだから、次から汁物は最後に出すことにした。
また、彼はお米を自分でよそわず、おかわりをしたいときは無言でお茶碗を差し出してくる。ここまでされると、夜の洗い物ぐらいしてもらえないかなと思うのだけど、それをお願いすると彼は機嫌が悪くなる。
せめて食器を下げてくれたらと思うけれど、それも滅多にしてくれない。
それに、料理をしている最中もゴミ箱は逐一閉めろ、少しでもキッチンを離れるならすべての料理に蓋をしろと、やりもしないのに口を出す。
亭主関白とはこのことだ、とわたしは思う。

生活費を入れていないから、これは当然のことなんだろうか。
そんな引け目があるから、あまり強く出ることもできないけれど、まるで家政婦のようだと思う。
昔の夫婦は、ほとんどの女性が専業主婦だったから、きっとこういう生活が当たり前だったんだと思うと、尊敬する。
とてもじゃないけど、何十年もなんて耐えられない。

◎          ◎

少なくとも、今の彼とずっと一緒に暮らしたいとは思えない。
不満を口にしないわたしにも非はある。
けれど、口にしたところで、取り合ってもらえた試しがないから、諦めてしまった。
たった数日泊まりに行くだけでこれなのだから、世の同居している夫婦はすごいと思う。

わたしはまだ、彼と一緒に暮らしてない。過ごしているだけ。
誰かと一緒に暮らすことの難しさを、日々痛感する。

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