こんなにSNSが身近になったのはいつ頃からだろう……と、ふと考える。
今、29歳。大学入学の頃からmixiが流行り始め、リアルな友達はもちろんのこと、会ったこともない人とコミュニティーを通じて仲良くなり、何人かの異性に会ったりもした。

当時のいわゆる“出会い系”とは違って罪悪感があまりなく、異性に出会えた。女子高からの女子大で周りに男性がいない環境の中で生きてきたので、mixiが当時は頼みの綱だった。
何人かの異性と会ううちに彼氏となる人もできた。今やただの思い出話。

けど、こういった初めましての異性との出会いをこなすにつれて、段々初対面でも緊張をしなくなってきたし、人見知りも大分克服できた。これは紛れもなくmixiのお陰である。

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それと同時期くらいにLINEを始めた。それまで友達と連絡を取る手段はメール一択だったので、初めてLINEを使ったときは本当に驚いた。こんなに瞬時に相手に届いて、しかもグループも作れて、みんなでやりとりができるなんて……と。時代は変化したなぁと驚いた。初めて使った時から10年間愛用していることが更に驚きである。

よく大学の授業中に暇つぶしで、同じ講義を受けている友達数人とグループでやりとりをしたものだ。あのときは毎秒のように通知が来ていたので、ちょっとスマホから手を離すと100単位で通知が溜まっていた。

LINEのお陰で大分私たちは繋がれた。今では雑談的なLINEはほとんどやらず、用事があるときしか友達とはLINEをしない。無駄なくらいにやりとりをしていたあの頃のLINEが懐かしい。私にとってはその無駄なやりとりが青春にさえ感じた。

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今思えば。Facebookもその頃から使い始めたように感じる。
Facebookではよく日記を投稿した。大学での出来事や友達との旅行など、今見返しても中々面白い。なのでFacebookをほとんど使わなくなった今でも、退会することがもったいないように感じて、まだスマホのホーム画面にいる。
Facebookでは小学生の頃の友達と出会うことができた。久しぶりの再会がなんだか甘酸っぱかった。

Twitterで初めて投稿した内容は今でも覚えている。周りの友達がやり始めていて、私もそれを追いかけるようにTwitterを始めた。
何を投稿して良いか分からず、たまたま行ったスーパーの野菜売り場の平場に大量に陳列されていた玉ねぎとじゃがいもの写真を載せた。今思えば本当に謎である。

それからTwitterは私の身近なものとなり、何かと投稿をした。思い出の備忘録みたいなものだ。誰とどこに行って何を食べたのか、友達と遊びに行く度に投稿をした。なのでこれまたFacebookと同じくらい、私にとっては思い出の宝庫だ。

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Instagramを始めたのは、比較的最近で多分二年前くらいだ。“インスタ映え”といって流行っているのは知っていたが、なんか今までのSNSと違ってすごくキラキラしているように感じ、遠ざけていた。その頃二十代後半だった私にとっては若者の世界と感じ、入り込めなかった。

しかし友達に誘われて友達が登録をしてくれることに。そして投稿まで友達がしてくれることに。なんて手取り足取りなのだろう。それでもイマイチ使い方が分からずにいて、暫く放置をしていた。

しかしある時いきなり思い立って、ストーリーズを投稿してみようと思い、ネットで調べながら投稿してみた。そうしたら意外に面白く、そこからのめり込んでいった。今では毎日のように友達や好きな芸能人の投稿をチェックしていて、私にとってはLINEと同じくらい身近なものとなった。

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私にはSNSをやる上で自分にルールがある。それは人が見て嫌なことやネガティブなことは書かないことである。それはあとから見直す自分のためでもある。嫌なことは早く忘れたい質なので、そんなことをわざわざ記しておきたくないのが本音である。なので私のSNSは後から覗いても楽しかった思い出しか書いていないので、楽しい余韻に浸れる。

それにしても最近のSNSは、芸能人まで身近に感じることができるのだからすごい。高校生くらいまでは、好きな芸能人がいてもこの世に本当に存在しているのかも信じられないくらいで、雲の上の存在だった。しかし今では、TwitterやInstagram、YouTubeなどのSNSで芸能人の私生活を覗き見することができて、本当にこの世に存在しているんだと実感できる。

本当にすごい世の中になったものだ。けど、あまりSNSに囚われずに程よい距離感で今後も付き合っていきたいと思っている。