特集:恋人がサンタクロース

離婚した2人だからこそ、10年前より素敵な聖夜になる気がする

デビュー50周年を迎えたユーミン、丸ビル20周年、新丸ビル15周年を祝う「Marunouchi Bright Christmas 2022~YUMING 50th BANZAI!~」とのコラボ企画です。通常募集時の1500字程度よりも短い180~500字程度のエッセイとなります

恋人がサンタクロース

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離婚した夫は、初めて一緒に過ごしたクリスマスに、なけなしのバイト代を叩いてとびきり高いコース料理を予約してくれた。
コース名はこちらが恥ずかしくなるような名前で、笑ってしまったのを覚えている。
料理の作法も分からず、緊張しながら食べた料理はもちろん美味しかったけど、彼が計画してくれたことが、一生懸命大切なお金を使ってそのお店を予約してくれたことが、何より嬉しかった。
彼の家に二人で帰ると、部屋中キャンドルの灯りが灯っていて、ロマンチックに飾り付けられていた。
そんな中でプレゼントをもらった。
とびきりかわいい指輪だった。
この人、本当に私が好きなんだな、と思った。
私もずっとこの人を大切にしよう、悲しいこと全部から、守ろう、と思った。

この間六本木に遊びに行ったら、もうその店は潰れて無くなっていた。
私達は結婚して、離婚もした。
散々すれ違った。散々ぶつかり合った。散々苦しんだ。これからもきっと続いていくのだろう。
あの時から二人とも随分変わった。

でも、私は今の二人が一番好きだ。
10年前のクリスマスは確かに、素敵だった。
でも、沢山の壁を乗り越えた二人だからこそ、今年のクリスマスは、10年前より素敵に出来るんじゃないかと、心のどこかで思う。

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